【ワシントン、カイロ時事】米政府は24日、シリアに対するテロ支援国指定を解除した。武器禁輸、経済援助禁止、金融制裁などの制裁が取り消される。アサド政権崩壊後の国家再建を目指すシリア暫定政府を支援し、イランの影響力を排除する狙いがあるとみられる。
 ルビオ国務長官は24日の声明で「シリアへの民間投資における主要な障壁が取り除かれ、経済復興と世界経済への再統合が促進される」と強調。シリアのシェイバニ外相も、ロイター通信に「投資やビジネス、経済活動の再建にもはや何の障害もない」と歓迎する意向を表明した。
 トランプ米大統領は7月8日、アンカラでシリアのシャラア暫定大統領と会談し、指定解除を表明。議会に通告し45日間の周知期間を経て発効した。
 シリアでは2011年に内戦が始まり、親イランのアサド政権が国民への弾圧を強めた。24年12月、国際テロ組織アルカイダ系組織を前身とする反体制派の攻勢を受け、アサド前大統領がロシアに亡命。体制は崩壊した。
 トランプ氏は25年11月、シャラア氏をホワイトハウスに招待した。同氏がアルカイダ系組織の一員だった過去を不問に付し、接近を強めている。シリアにイランとの関係を断たせ、イスラエルとの関係正常化を促す思惑がありそうだ。 
〔写真説明〕トランプ米大統領(右)とシリアのシャラア暫定大統領=7月8日、アンカラ(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)