最大震度7を観測した熊本地震の発生から1カ月を迎えるのを前に、日本赤十字社は25日、東京都千代田区の日本記者クラブで記者会見し、救護活動の現状を報告した。避難生活の長期化に伴う健康悪化や、実態をつかみにくい車中泊を続ける避難者への支援などが今後の課題だと訴えた。
 日赤は救護班などを全国から派遣し、避難所での診療や段ボールベッドの設置、被災した医療機関の支援に当たっている。今回の地震では、被災地からの要請を待たず物資を送る国の「プッシュ型支援」によって水や食料などが届けられているといい、日赤の植田信策医師は輸送が難航した2024年の能登半島地震と比べ「物資はかなり早く届いた」と評価した。
 日赤によると、地元の医療機関も早期に支援に回ったという。熊本赤十字病院(熊本市)は16年の地震では病院自体が被災し、被災地に救護班を出せるまでに約1カ月かかった。今回は被害が少なく、1週間ほどで派遣を開始できたという。
 避難生活が長引けば、高齢者は運動不足や栄養不足で筋力が低下し、誤嚥(ごえん)性肺炎などを招く恐れがある。避難生活のストレスや寝不足による心不全のリスク上昇にも注意が必要で、植田医師は「動くことと、しっかり食べることに気を付けてほしい」と呼び掛けた。 
〔写真説明〕日本記者クラブで熊本地震被災地での救護活動を報告する日本赤十字社の職員ら=25日午後、東京都千代田区

(ニュース提供元:時事通信社)