【シドニー時事】気候変動に伴う海面上昇により、オーストラリアで今後約70年間に27万棟の建物が被害を受け、8550億豪ドル(約94兆円)の経済的損失が発生する―。メルボルン大学などが10日、中程度の温暖化シナリオに基づく試算結果を公表した。
 メルボルン大のトム・コンパス教授らの研究チームは、2100年までに気温が産業革命時と比べて2.7度上昇し、2050年までに海面が少なくとも14センチ上昇するという予測の下で、高潮や洪水などがもたらす被害を算出した。コンパス氏は「被害は住宅、重要インフラ、生態系、農地などに及ぶ」と警告した。
 最も影響を受ける都市は、有名観光地の東部ゴールドコーストで、経済的損失は豪全体の1割近くを占める見込みだ。また、農地の被害面積は、琵琶湖の約9倍に相当する62万ヘクタールと予測されている。 
〔写真説明〕海のそばに高層の建物が林立するオーストラリア東部ゴールドコースト=2023年5月

(ニュース提供元:時事通信社)