中部電力は10日、電力販売子会社の中部電力ミライズ(名古屋市)が2年以上にわたって電気料金を過大に徴収していたと発表した。料金の基となる原価の算定を誤ったことが原因。総契約数の約57%に当たる500万9000件の顧客が対象となり、その半数は一般家庭という。顧客への影響は少なくとも12億円程度に上る。今後返金する方針だが、時期や方法は未定としている。
 過大徴収は、標準的な電気使用量の家庭で月10円と試算され、個人営業の飲食店などでは最大で月152円に上るケースもある。対象には自治体が管理する街路灯の料金なども含まれている。
 2024年4月に経済産業省に申請した送配電会社に支払う電線使用料(託送料金)の変更に向けた原価の算定で、電気料金の割引額などの計算に誤りが生じた。当時の中部電の役職者少なくとも4人は同年1月時点で17億円に上る過大計上を認識していた。また、26年6月にも託送料金の変更に向けて原価を見直していたところ、新たに10億円の過大計上が判明した。
 記者会見した中部電の太田卓志執行役員は、当時の役職者が算定の誤りに気付いたにもかかわらず、2年以上も対応してこなかった理由について、「重大な誤りだという認識には至らなかった」と繰り返した。今回の問題を受けて経済産業省は同日、中部電力ミライズに対して事実関係や再発防止策の報告を求めた。 
〔写真説明〕料金の過大徴収に関して謝罪する中部電力の太田卓志執行役員(右)ら=10日午前、名古屋市東区

(ニュース提供元:時事通信社)