デジタル庁は、政府職員約18万人が利用する人工知能(AI)基盤「源内」に、複数の作業を自律的に遂行する「AIエージェント」機能を搭載した。会議録の作成や要約、部署内での共有といった複数の作業を一つの指示で実施できる。同庁によると、政府機関がこの規模のエージェント利用環境を整えたのは世界初だという。
 源内はチャット、文書・会議録作成、翻訳、資料要約、国会答弁検索、法制度調査、文字起こしなど約40種類のアプリを搭載している。これまでは指示文(プロンプト)によって作業を一つひとつ命じる必要があった。AIエージェントの場合、指示文を打ち込まなくても会議の音声を読み込ませると、会議録の作成や翻訳など必要な複数の作業を自動的に実行させることができる。
 また、各職員が身に付けた経験や専門知識を、「スキル」と名付けたアプリで共有することも可能になる。
 例えば大臣らの答弁作成に関しては、「この国会議員はデータを重視した質問が多い」といったベテラン職員のノウハウを盛り込んだスキルを作る。今後開設する「源内ライブラリ」に掲載し、省庁を問わず他の職員が利用できるようにする。
 古川俊治デジタル相は20日の記者会見で「政府の業務には大量の資料に基づく複雑で専門性の高いものが多い」と指摘。「省力化や質の向上を図るため、AIエージェントを利用できる環境が必要だ」と強調した。 
〔写真説明〕職員が作成した「スキル」が共有される「源内ライブラリ」(デジタル庁提供)

(ニュース提供元:時事通信社)