2019/02/13
インタビュー

冬暖かい家が暮らしの質を変える
あ:2016年9月に熊本から北海道に引っ越され、3回目の冬を迎えています。これまで住まわれていかがですか?
伊:そうですね。まず暑さ寒さの不快がなくなることもあるのですが、それだけでなく時間の使い方がどんどん変わっていくのを実感しています。とくに私の場合、小さい子供を持つ親にとって子育ての負担が減ることが大きいですね。
例えば、子供が寝ている間に掛け布団を蹴ってしまうのを、風邪をひかないように、夜中に起きて掛け直す。それまで親として当然のようにやっていた手間が、この家では一切必要なくなりました。
それから子供って、ぐずってどうしても着替えが進まないことがありますよね。普通なら2~3分ぐらいで済むものが、20分ぐらいかかる。今までだったら「早く着替えてよ。風邪引くよ」と怒っちゃうわけですけど、親子で過ごす貴重な時間を怒りで埋め尽くしちゃうって、もったいないじゃないですか(笑)。
そんなとき、もし着てなくても「まあいいや」と思える。子供の世話で「最低限しなければならないこと」がどんどん減っていく。これは子育て期の親にとってものすごく楽になれることです。
あ:よくわかります。
伊:あとは3年生活して改めて実感したのは、収納場所に余裕がもてることです。冬の掛毛布・敷毛布、カーペット、室内着、小さな採暖器具、など冬の防寒対策品って結構たくさん持っていたんですが、これらはすべて不要になります。また収納場所だけでなく、これらを買う費用、買い物にかかる手間、洗濯・掃除、買い替えまで。家の断熱によって、こうした煩わしさから開放されるのは、気持ちがよいものです。
それから、最近私のまわりでは、美容業界の方がとても関心を持ってくれているんです。きっかけはメークアップアーティストの友人が仕事ついでに自宅に遊びにきてくれたときのこと。彼女はもともと基礎体温を高めることが美容や健康に良い影響及ぼすことに関心を持っていて。体温を上げるためにこれまで漢方やハーブやマッサージなどあらゆるものを試してきたそうです。
私が断熱リノベした自宅に住み始めて「引っ越してから、肌の血行がよくなり、乾燥もしにくい。肌ツヤが良くなった気がする」という話をしたら、「私その家に住む!」と。いまではその友人が自分のお客さんに仕事と同じぐらいの熱量でエコハウスの良さを語ってくれていて。きれいなお姉さんが、前のめりになって聞いてくれます。
これまでエコハウスといえば、省エネ、環境、防災、エネルギーなどの切り口で紹介されていて、関心を持つのは割と男性が多かったと思うんですが。いまでは美容という切り口で、この家に興味を持つ人の幅が一気に広がっていくのを感じます。
インタビューの他の記事
おすすめ記事
-
-
機能する災害対応の仕組みと態勢を人中心に探究
防災・BCP教育やコンサルティングを行うベンチャー企業のYTCらぼ。NTTグループで企業の災害対応リーダーの育成に携わってきた藤田幸憲氏が独立、起業しました。人と組織をゆるやかにつなげ、互いの情報や知見を共有しながら、いざというとき機能する災害対応態勢を探究する同社の理念、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/09/14
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/09
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/09/05
-
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方