優先業務と災害時特有業務

 大分県別府市にBCPを策定した病院がある。被災時でも平時の業務で中断できないものを「優先業務」、負傷者の救護や避難誘導など災害時に新たに発生する業務を「災害時特有業務」として、その両方が達成できる計画を策定している。

 医療法人社団春日会・黒木記念病院は、内科や外科など11科・226床を持つ地域の中核病院。職員は300人で、うち常勤医師が11人。法人全体では、病院のほかに、グループホームやデイサービスセンター、訪問介護なども行う。災害拠点病院に指定されているわけではないが、「住民の信頼を得るためにもBCP策定の意義は大きい」と08年秋に院内各部署の責任者約25人で策定委員会を発足。東京海上日動リスクコンサルティング(東京都千代田区)の協力を得て、昨年8月にBCPの基本方針と行動計画をまとめた。

全文を読む 2010年1月号vol.17より