2016/05/18
ニュープロダクツ
凸版印刷、電源不要で夜間に光る、防災・減災用蓄光フィルムを開発


© Toppan Printing Co., Ltd.
凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区)は、電源が不要で夜間に光る防災・減災用蓄光フィルムを開発した。避難誘導サインや防災グッズの包装材などの用途を想定し、6月中旬よりサンプル出荷を開始する。
太陽光や屋内光などの光エネルギーを蓄えることで、約12時間の自己発光が可能な蓄光フィルム。同社独自のコーティング技術により、基材となる耐候性フィルムに高輝度な蓄光顔料を積層し、従来の屋外向け蓄光フィルムと比較して約2倍の発光時間を実現した。またロール原反での提供が可能なため、加工適性が高いことはもちろん、災害対策の備蓄など幅広い用途での活用できる。
災害などの非常時では、さまざまな社会インフラが寸断されることにより、被災後の避難・救助活動や復旧・復興活動に影響が出るなどの問題が起こっている。特に、夜間に被災し電力供給が断たれることを想定した避難誘導の安全性確保対策が求められていた。
同社は今後、サンプル提供により実証評価を行うとともに、用途開発を進めていく。まずは自治体向けに拡販し、2020年に約20億円の売上を目指す。
■ 製品の仕様
・製品寸法: 最大200㎜幅、厚さ約800μmのロール形状(※仕様により変動)
・構成部材: PET樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂ほか(※仕様により変動)
・残光性能: キセノンランプ400μw/c㎡で60分照射時、12時間後に3mcd/㎡
・発光色: 青色
・耐水性能: 水中に500時間放置後も発光
・耐候性能: メタルハライドランプによる超促進試験7年相当で変化なし
(了)
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/16
-
-
ラストワンマイル問題をドローンで解決へBCPの開拓領域に挑む
2025年4月、全国の医療・福祉施設を中心に給食サービスを展開する富士産業株式会社(東京都港区)が、被災地における「ラストワンマイル問題」の解消に向けドローン活用の取り組みを始めた。「食事」は生命活動のインフラであり、非常時においてはより一層重要性が高まる。
2025/09/15
-
-
機能する災害対応の仕組みと態勢を人中心に探究
防災・BCP教育やコンサルティングを行うベンチャー企業のYTCらぼ。NTTグループで企業の災害対応リーダーの育成に携わってきた藤田幸憲氏が独立、起業しました。人と組織をゆるやかにつなげ、互いの情報や知見を共有しながら、いざというとき機能する災害対応態勢を探究する同社の理念、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/09/14
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/09/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方