2015/07/10
C+Bousai vol3
地区防災計画モデル地区フォーラム

香川県高松市二番丁地区は、県庁などの施設が密集している地区である。高松市では、南海トラフ巨大地震に備え、いろいろな主体が準備を進めている。
被害自体は、高知県や徳島県などの太平洋沿岸が中心になると予想されるが、高松市には政府の緊急災害現地対策本部が設置される予定なので、地域住民の応急対策だけでなく、広域的な物資や避難者対策に連携して取り組む必要がある。
高松市は四国山脈と中国山脈に挟まれているため、あまり台風の影響もない。しかし台風が多かった2004年には、高松市でも高潮や洪水で死者も出るほどの被害があった。このときは二番丁地域でも、アンダーパス※での事故などが発生した。
高松市では、2012 年度から、地域コミュニティ継続計画を導入してきた。同年には行政のサポートのもとモデル版が作成された。市内は44のコミュニティ組織に分かれている。これはコミュニティごとに作っていこうという「CCP(地域継続計画)」の発想で行った。二番丁地区には、香川大学のホームキャンパスがある関係で、2008 年から地区内に立地する香川大学に積極的に防災に関わっていただいた。香川大学は防災に非常に熱心で、社会人向けに防災士養成講座も開講している。市では、市民がそれを受講した場合、費用を全額補助している。

C+Bousai vol3の他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/10/21
-
「防災といえば応用地質」。リスクを可視化し災害に強い社会に貢献
地盤調査最大手の応用地質は、創業以来のミッションに位置付けてきた自然災害の軽減に向けてビジネス領域を拡大。保有するデータと専門知見にデジタル技術を組み合わせ、災害リスクを可視化して防災・BCPのあらゆる領域・フェーズをサポートします。天野洋文社長に今後の事業戦略を聞きました。
2025/10/20
-
-
-
走行データの活用で社用車をより安全に効率よく
スマートドライブは、自動車のセンサーやカメラのデータを収集・分析するオープンなプラットフォームを提供。移動の効率と安全の向上に資するサービスとして導入実績を伸ばしています。目指すのは移動の「負」がなくなる社会。代表取締役の北川烈氏に、事業概要と今後の展開を聞きました。
2025/10/14
-
-
-
-
トヨタ流「災害対応の要諦」いつ、どこに、どのくらいの量を届ける―原単位の考え方が災害時に求められる
被災地での初動支援や現場での調整、そして事業継続――。トヨタ自動車シニアフェローの朝倉正司氏は、1995年の阪神・淡路大震災から、2007年の新潟県中越沖地震、2011年のタイ洪水、2016年熊本地震、2024年能登半島地震など、国内外の数々の災害現場において、その復旧活動を牽引してきた。常に心掛けてきたのはどのようなことか、課題になったことは何か、来る大規模な災害にどう備えればいいのか、朝倉氏に聞いた。
2025/10/13
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方