2016/07/18
ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情
カリフォルニアでは受刑者が消防士に!?
日本の消防士にとっても役立つ米国の「山林火災対応マニュアル」
いかがでしたか?
数々の山林火災現場経験を活かした活動マニュアルはとても具体的でためになりますよね。ワイルドファイアーファイターズの山林火災対応マニュアル(全208ページ)には、日本の消防士にとっても、たくさん学ぶ内容が載っていますので、また、機会あるごとに翻訳して、ご紹介したいと思います。
下記は、ワイルドファイアーファイターズのインストラクター用マニュアルです。
『WILDLAND FIRE FIGHTING ESSENTIALS』
http://osfm.fire.ca.gov/training/pdf/manuals_guides/FireControl6-InsGuide.pdf
日本の受刑者も消防活動に限らず、何か日本の事情に応じた社会貢献活動ができるといいですね。
ところで、平成26年度中、日本における山林火災件数は、年間1494件もあったようです。意外と多いですよね。
■↓林野庁:山林火災統計
http://www.rinya.maff.go.jp/j/hogo/yamakaji/con_1.html
日本における山林火災は、地震や噴火、航空機の墜落事故による山林火災という複合災害も考えられ、一度、発生すると大災害に発展し、山林火災対応になれていない消防士や消防団員にとっては、かなり危険な活動になるので、定期的な事前教養訓練が必要です。
また、山林火災は日常的にも起こる可能性があります。たとえば、草刈り機使用後の熱くなったエンジンからの発火、落雷、電線の落下、たばこ、キャンプファイアなど、さまざまな原因で発生します。
日本では、これから夏の行楽シーズンを迎え、山や川などの自然の中で遊ぶご家族も多くなると思いますが、最近の自然環境とゴミ問題の調査資料によると、タバコの吸い殻など燃焼の危険があるものと、お弁当箱やお菓子の空き箱などの可燃物など、火災に発展する可能性のあるゴミが増えているそうです。
もし、管轄内に山林がある場合は、山林火災対策訓練、山林火災予防調査として、火災が起こりやすい原因を探しながら、また、消防活動時の避難ルートやセーフティーゾーンなども事前把握されておかれると消防活動による事故を予防できると思います。
1年に1度の楽しい夏休み!お互い安全に楽しく過ごしたいですよね。
それでは、また。
(了)
(了)
ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情の他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/05/05
-
企業理念やビジョンと一致させ、意欲を高める人を成長させる教育「70:20:10の法則」
新入社員研修をはじめ、企業内で実施されている教育や研修は全社員向けや担当者向けなど多岐にわたる。企業内の人材育成の支援や階層別研修などを行う三菱UFJリサーチ&コンサルティングの有馬祥子氏が指摘するのは企業理念やビジョンと一致させる重要性だ。マネジメント能力の獲得や具体的なスキル習得、新たな社会ニーズ変化への適応がメインの社内教育で、その必要性はなかなかイメージできない。なぜ、教育や研修において企業理念やビジョンが重要なのか、有馬氏に聞いた。
2025/05/02
-
-
備蓄燃料のシェアリングサービスを本格化
飲料水や食料は備蓄が進み、災害時に比較的早く支援の手が入るようになりました。しかし電気はどうでしょうか。特に中堅・中小企業はコストや場所の制約から、非常用電源・燃料の備蓄が難しい状況にあります。防災・BCPトータル支援のレジリエンスラボは2025年度、非常用発電機の燃料を企業間で補い合う備蓄シェアリングサービスを本格化します。
2025/04/27
-
自社の危機管理の進捗管理表を公開
食品スーパーの西友では、危機管理の進捗を独自に制作したテンプレートで管理している。人事総務本部 リスク・コンプライアンス部リスクマネジメントダイレクターの村上邦彦氏らが中心となってつくったもので、現状の危機管理上の課題に対して、いつまでに誰が何をするのか、どこまで進んだのかが一目で確認できる。
2025/04/24
-
-
常識をくつがえす山火事世界各地で増える森林火災
2025年、日本各地で発生した大規模な山火事は、これまでの常識をくつがえした。山火事に詳しい日本大学の串田圭司教授は「かつてないほどの面積が燃え、被害が拡大した」と語る。なぜ、山火事は広がったのだろうか。
2025/04/23
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/22
-
帰宅困難者へ寄り添い安心を提供する
BCPを「非常時だけの取り組み」ととらえると、対策もコストも必要最小限になりがち。しかし「企業価値向上の取り組み」ととらえると、可能性は大きく広がります。西武鉄道は2025年度、災害直後に帰宅困難者・滞留者に駅のスペースを開放。立ち寄りサービスや一時待機場所を提供する「駅まちレジリエンス」プロジェクトを本格化します。
2025/04/21
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方