2019/11/26
本気で実践する災害食
1階から2階へ大事なものを移動させ、不要なものを1階の和室に集める
<段取り1> まず2階(4部屋)から不用品を選び出し、1階の和室(ごみ置き場)に移動させ、2階に空きスペースを作る
<段取り2> 1階から浸水を避けたい貴重なものを2階(4部屋)へ移動
1階の洗面所、その戸棚はほぼ空っぽになる
<段取り3> 1階の不用品を全て和室(ごみ置き場)に集める
<段取り4> ごみ焼却場(自宅から〇キロメートル)へ小型トラックで運び、処分する


その結果、大きなごみの山ができました。最後まで残り捨てられなかったものは、以下の通りです。
1階:台所の料理用具、食器類、来客用の座布団、寝具、家具、ソファーなど
2階:研究書類、研究の本、仕事用机、コンピュータ、プリンターなど
不都合に思えたこと
2階の方が1階よりも重量的に重くなります。捨てにくいものが多くありましたが、心を鬼にして捨てました。
次の詩は、ある子どもが新聞に投稿したものです(産経新聞掲載詩)。味わい深く拝読しました。

昔ケーキを焼いたオーブンなども、ごみと一緒に捨てる予定です。台風19号では、畳、布団、衣類などは泥水を吸い、重量が重くなり捨てるのに苦労したといいます。乾いているうちに、自分の力でごみになると思われるものをあらかじめ捨てておくことは、大いに減災につながると思われます。
また、被災地では片付けがまだ終わらないうちに本格的な冬を迎えています。1階が浸水した地域では2階だけに明かりがともり、2階で生活していると聞きます。そのため食事が不自由で同じものの繰り返しで味気ないといいます。できれば、2階にカセットコンロか電気のホットプレートを用意し、そこで焼きそばや焼き飯、鍋物などを作る工夫をしてはどうでしょう。そのためには1階台所から2階にあらかじめ若干の食器や調理道具、調味料などを移動させておくことが必要です。食事で体を温め寒さと困難を乗り越えていただき、安らぎの時がよみがえることを祈ります。
(了)
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