2020/05/25
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
気象情報をきちんとつかむ
荒木健太郎さんがモデルの雲博士が、気象情報の読み方についてしっかり教えてくれます。
この台風情報の誤解、今でも多いですよね。丸が大きいと大型になると思っていたり、線は進路だと思っていたり。改めて重要ポイントが分かるようになっています。
そして、おなじみ気象情報の読み方で、こどもたちにも分かりやすい、1時間に100ミリの雨のたとえも出てきます。小さいおすもうさんが空から降ってくるビジュアルを想像すると、「1時間に100ミリ」という言葉を聞いたとき、二度とスルーできない頭になってしまい、効果絶大です。
■これは逃げたくなる!100mm/時の雨の重さってどのくらい?
車が水没した時、割れやすいのはどこのガラス?
https://www.risktaisaku.com/articles/-/1892
気象情報の読み取り方は、まだまだ理解されていないかもしれません。台風19号の際、大雨特別警報が解除されたからもう大丈夫と思って避難先から自宅に戻ろうとした人もいました。でも、雨がやんで晴れている場合でも、上流の雨量などを原因として洪水は起こります。気象庁が発表する大雨特別警報は、もともと大河川の洪水情報は考慮されていません。国土交通省などから発表される「指定河川洪水予報」などの洪水情報の確認が別途必要です。気象情報は、学校でもしっかり教えてくれるといいのにと思います。
このコマ、私のお気に入りです。
避難については、自治体などから情報発信があって初めて避難するものと思っている人も少なくないです。でも、急激に状況が悪化する、停電などにより通信手段が途絶えるなどさまざまな要因で、避難の情報は遅れる場合があります。気象情報から自分で判断する人が増えればいいと思うのです。その時に、イメージとして知っておいてほしいのが、
「気象庁が臨時会見やっているときは、マジでヤバい」
ってことです。
これは、全ての人に合言葉にしてほしいくらいです。気象災害が予測される時には予め注意報や警報、気象情報で注意喚起されますが、事前に臨時の会見があるのは特別警報級の現象が予想されている時で、尋常な事態ではなく、「マジでヤバい」事態です。臨時会見、マジでヤバいを絶対にお忘れなく。
また、このコマにも思いを込めました。危険だと報道されていても、正常性バイアスが働き「まだ大丈夫なのでは?」と視野がどんどん狭まっていったり、判断も決断も先延ばしにされがちなのです。移動する場合は、早い方が楽に決まっています。「迷ったら安全寄り」が原則です。
正常性バイアスについては、こちらの記事を。
■山の遭難で最も多い「道迷い」。親子で知ってほしい「山で迷ったときの鉄則」とは? 歩きやすそうでも沢に降りちゃ絶対ダメ!
https://www.risktaisaku.com/articles/-/6088
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』の他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/16
-
-
ラストワンマイル問題をドローンで解決へBCPの開拓領域に挑む
2025年4月、全国の医療・福祉施設を中心に給食サービスを展開する富士産業株式会社(東京都港区)が、被災地における「ラストワンマイル問題」の解消に向けドローン活用の取り組みを始めた。「食事」は生命活動のインフラであり、非常時においてはより一層重要性が高まる。
2025/09/15
-
-
機能する災害対応の仕組みと態勢を人中心に探究
防災・BCP教育やコンサルティングを行うベンチャー企業のYTCらぼ。NTTグループで企業の災害対応リーダーの育成に携わってきた藤田幸憲氏が独立、起業しました。人と組織をゆるやかにつなげ、互いの情報や知見を共有しながら、いざというとき機能する災害対応態勢を探究する同社の理念、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/09/14
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/09/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方