2013/07/25
誌面情報 vol38

大きな問題点は見当たらず
今回の訓練結果によると、訓練シナリオの被災想定のもとでは、約8割の銀行が対策本部を設置し、首都直下地震であっても、東京都23区以外に本店が所在する銀行も7割超が設置することがわかった。また、東京都23区の営業店舗の開店状況については、9割以上の店舗が開店する銀行」が約6割、「半数以下の開店となる銀行」が約3割と、業務を継続する店舗が多かった。
停電時の対応については、対策本部と銀行の最重要部署の一つであるインターバンク資金決済部署(金融機関相互の取引に係る資金決済を行う部署)は、8割の銀行に自家発電装置が設置済であった。自家発電機の燃料の備蓄量も「2~3日分程度」以上とする銀行が約6割の結果となり、整備が進んでいるとことがうかがえる。
要員不足については、インターバンク資金決済部署の要員は、約8割の銀行が「不足しない」としており、「不足する」銀行は2割に留まった。不足した場合の対応としては、他拠点での代行とする割合が高かった。
一方、営業店舗の要員については、「不足しない」とした銀行は約6割と、多数の営業店舗があることから、インターバンク資金決済部署と比較してやや落ちるものの、「重要業務で不足する」とする銀行は、全体の約1割に止まった。営業店舗の要員が不足する場合は、業務を縮退するとした銀行が約7割を占めた。

今回の訓練を受け、全銀協の中里氏は「今回の訓練のシナリオ状況、かつ、限られた訓練項目においては、銀行界としては相応の態勢が整備されており、抜本的な見直しを迫られるような問題点は見当たらなかった」としている。しかしながら、「個別の訓練結果を見る限りにおいては、各銀行の態勢整備状況には差異が見られ、より一層の態勢強化が必要であると考えられる項目も少なからずあった」としており、「各銀行には、自行のBCPを再点検し、その機能維持のための対策の充実・強化を図ることを期待したい」としている。
誌面情報 vol38の他の記事
おすすめ記事
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/02/17
-
-
-
-
-
今年の夏は大規模停電のリスク大?
今年の夏、東京電力管内を中心に電力不足が懸念されています。需要に対する供給力の余裕を示す「予備率」が1パーセントを切る見通しで、もしそこで突発的な発電所の事故や故障が起きれば予備率はさらに低下、マイナスに陥りかねません。大規模停電のリスクについて、東京電機大学名誉教授の加藤政一氏に聞きました。
2026/02/12
-
-
-
海外危機管理マニュアルの作成が急務
海外に社員を送り出す企業にとって、緊急事態が発生した際の対応体制は必須。どんなに現地に慣れたベテランでも、自分の身を守り切れない事態は起き得ます。ましてや現在は安全保障上の国家対立が深まり、東アジアの緊張も高まっている時代。海外危機管理サービスを手がける安全サポートの有坂錬成代表取締役に、海外進出企業が取り組むべき対策を聞きました。
2026/02/05








※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方