2013/09/25
誌面情報 vol39
プロセス⑤:実施<BCP訓練の場合>
作成したシナリオに従い、BCP訓練進行役(ファシリテーター)を中心に、BCP訓練を実施します。訓練では、さまざ
まな情報を付与することで、変化をつけて進め、参加者の対応力と判断力向上を図ります。
<私の場合>
当日は料理シナリオや計画書に基づいて、運営を進めました。綿密に準備していたので無難に実施できると思っていましたが、実際にはハプニングが待っていました。当日の朝8時、下ごしらえをしていた料理の一品を、最終過程の単純なミスで台無しにしてしまいました。一瞬愕然として頭を抱えましたが、すぐに代替手法を検討。残り時間を逆算し、即座に新しい材料調達を友人に依頼し、リカバリーを行いました。
パーティーが始まってみると、アヒージョ(ニンニクやオリーブオイルを使って煮込んだスペイン料理)が大人気で、付け合わせのパンが足りなくなり買いに走るということもありました。進行スケジュールも、ゲストの食べるスピードよりも早く次の一品ができてしまったり、予定時間をオーバーしてしまったりしましたが、盛り付けや提供時間を工夫することによってリカバーしていきました。
→訓練本番では予定以外の事が発生する前提で、代替案を検討し確実に集めることが重要
プロセス⑥:評価とフィードバック
<BCP訓練の場合>
訓練終了後、参加者による反省会を実施し、行動手順における気付きをまとめます。 参加者にアンケートを実施し、結果をもとに、行動手順の課題点をとりまとめ、今後の訓練の改善やBCP見直しに活用します。
<私の場合>
参加頂いた方からのコメントを募集、上手くいった点、いかなかった点を洗い出しました。
うまくいった点:「おいしかった!」「おなかいっぱい!」やといったコメントを頂きました。また、突然のハプニングにも柔軟に対応できました。
反省点:あえていうと、食の細い人にとっては品数が12品と多すぎたことでした。
→率直なアンケートで、実施結果を確実に集め、今後に活用することが重要
■まとめ
いかがでしたか? 以上をまとめると下記のようになります。
このように、BCP訓練を実施する際には、できるだけ身近な例に置き換えて、具体的なイメージに落としこんで考えてみると、色々な気づきが得られます。
でも、一緒に企画をする友達に、BCP訓練と言うと、少しひかれてしまうので、注意してくださいね。皆さんのアイデアも是非、教えてください。
奥はる奈
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