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米国に本拠地を置くITソリューションプロバイダーのInsight社が、米国およびカナダの企業を対象として、新型コロナウイルスのパンデミックに対するIT面での対応状況などを尋ねるアンケート調査を実施し、その結果を発表した。

調査は従業員1000人以上の企業で働いている200人のIT担当役員または管理職(注1)を対象として、2020年5月8日から12日までの間にオンラインで行われ、報告書は6月に発表された。

読者の皆さまの勤務先でも、新型コロナウイルスによる感染拡大に伴って、在宅勤務できる環境を短期間で整備された企業は少なくないであろう。余談だが筆者の周辺でも、ウェブカメラがどこに行っても品切れで買えないなどといった声が聞かれたので、在宅勤務環境の導入が短期間のうちに多くの企業で行われたことが容易に想像できた。

このとき、恐らく多くのIT担当部門において、在宅勤務環境の整備を含めて、自社のITシステムをパンデミックに伴う環境変化に対応させるために、短期間での突貫工事を強いられたであろう。本調査はそのような状況におけるIT部門の状況や、今後取り組むべき課題などについて調査したものである。

遠隔勤務関連が上位占める

図1は新型コロナウイルス対策として導入されたか、もしくは実施しなければならなかったことは何かを尋ねた結果である(注2)。回答結果は左から順に次のようになっており、当然ながら上位5つまでを遠隔勤務(在宅勤務を含む)に関するものが占めている。

- 社員が遠隔勤務をできるようにすること、およびそのサポート(注3)(55%)
- 遠隔勤務の社員がコラボレーションするためのツールや音声通話(52%)
- 信頼できる(社内)ネットワークに外部からアクセスする際のセキュリティーの確保や境界線の設定(45%)
- 接続回線の容量/帯域幅(41%)
- 仮想デスクトップ環境の展開(40%)
- 事業継続計画またはレジリエンスに関する計画の開発または改定(注4)(40%)
- 新しいITシステムの特定またはセットアップ(38%)
- デバイスの調達、展開、または管理(34%)

写真を拡大 図1. 新型コロナウイルス対策として導入または実施しなければならなかったこと(選択式・複数回答)(出典:Insight / 2020 Insight Intelligent Technology Pulse: The Impact of COVID-19 on Business Readiness)

読者の皆さまの中で、自社のIT部門と日頃から協力や情報交換などを行っておられる方や、IT部門側の事情をご存知の方であれば、自社でもこのような業務が行われていたことはご存じだったであろう。もしくは自社と本調査との結果(北米の企業における実施内容)との間の違いに気付かれたかもしれない。自社のIT部門の事情をあまりご存じない方は、自社でも恐らくこのような業務が短期間に行われていたとお考えいただければと思う。

進む事業継続へのIT部門関与

在宅勤務のための新しいソフトェア/ハードウェアを導入するのは、ユーザー(一般社員)から見ても分かりやすいが、急増する通信量に対応するための回線容量のアップグレードや、セキュリティーに関する要件の変化への対応などは、ユーザーから分かりにくく、地味に大変な仕事であろう。事業継続や災害対策を担当される皆さまも、自社のIT部門におけるこのような実態を認識しておかれることをお勧めしたい。

また、同率6位に事業継続計画などの開発または改定が含まれているのも興味深い。緊急事態の状況下において、その時の状況を踏まえて計画を随時アップデートしながら柔軟に対応している様子が伺えると同時に、IT部門がこれらの計画に深く関与していることが現れていると考えられる。

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