2020/06/25
パンデミックと心のレジリエンス
■否定的な気分にさせる習慣を改める
もう一つは「ネガティブな思い・感情に駆り立てるクセや習慣」を改めることです。
例えば「心配性」。ともすると先を否定的に読み過ぎて、勝手に否定的な感情を抱いてしまう。会議でうまく説明できなかったりすると、同僚に見下されるのでは、人事評価が下がるのでは、と思ってしまうといったことです。
こうした不安は、あとで振り返ると気にするほどのことではなかったというケースがほとんどです。こんな感情がよぎったら、すぐさま窓の外を眺めたり、わざとジョークを飛ばすなどして、はやく意識を逸らす工夫をしてください。
また、物事に「過剰反応してしまう」人。仕事での些細な失敗にムシャクシャしたり、相手からの一言に腹を立ててしまって、その不愉快な気分が何日も続く、みたいなことです。
第三者から見れば取るに足らないことですが、本人にとってはとても許し難い出来事であるわけで、これによって何日も悩むことになる。これを避けるには、まずは気持ちを落ち着け、少し時間が経ったら不愉快になった原因と、それがどれほど自分に“実害”を与えたのかを振り返ってみてください。おそらく多くの場合、それが過剰反応にすぎなかったことを悟るでしょう。
最後に次の点にもご注意を。
私たちは人から慰めの言葉をかけてもらうと、ともすれば「自分の気持ちなんて人にはわからないさ…」という冷めた感情がくすぶることがあります。ポジティブになることが不謹慎でもあるかのような気分です。これもまた、否定的な気分にさせる習慣の一つです。
自分の病んだ心に無理やり鍵をかけたまま時間が過ぎていくことに、どんな意味があるでしょうか。このことも覚えておいてください。
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