2017/08/09
防災・危機管理ニュース

政府は8日、閣議で6月7日から7月27日にかけての豪雨と暴風雨被害について激甚災害指定を決定した。九州北部豪雨の被害を受けた福岡県朝倉市、東峰村、添田町および大分県日田市は局激指定となった。また全国を対象とした本激指定も行われている。政令の公布・施行は10日。
局激指定の4市町村は公共土木施設などの災害復旧で国庫補助率のかさ上げが行われる。過去5年間の実績の平均では通常70%が84%にアップしている。また朝倉市と日田市では事業再建を目指す中小企業に対し、中小企業信用保険の保険限度額を別枠化することにより、融資保証の拡充を行う。
4市町村の公共土木施設等災害復旧額の査定見込みは朝倉市で132.2億円、東峰村で20億円、添田町で7.8億円、日田市で58.4億円。早期局激指定の基準額をいずれも大幅に超えており、早期指定を決めた。
全国を対象とした本激では農地や農道など農業用施設、林道の復旧の国庫補助率のかさ上げを行う。過去5年間の実績の平均では82%が95%にアップ。また農協などの倉庫や加工施設といった共同利用施設の国庫補助率も最高90%まで引き上げる。全国の農地等災害復旧事業費の査定見込み額は約207.7億円。
■ニュースリリースはこちら
http://www.bousai.go.jp/kohou/oshirase/pdf/20170808_01kisya.pdf
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
緊急事態宣言下の社会江戸庶民の危機対応に学ぶ
国内で新型コロナの感染が確認されてから約1年。度重なる緊急事態宣言の発出と延長もあり、影響が長期化しています。しかし、日本社会が感染症の危機に直面したのは今回が初めてではありません。近代以前の社会は感染症の危機にどう対応してきたのか。日本近世史、医療社会史を専門とする奈良女子大学の鈴木則子教授に聞きました。
2021/02/26
-
災害時のトップの役割は何ですか?
リスク対策.comが行った地震シミュレーションアンケートの結果から、災害対策のポイントを学ぶシリーズ3回目は代替要員です。このシリーズが終わる頃には、きっと自分たちの防災やBCPのレベルが向上しているはずです!
2021/02/23
-
資金繰り支援頼みでギリギリ経営を維持負債増えるも売上なし 春先の息切れ懸念
新型コロナ関連の経営破たん件数は、昨年9月以降1カ月90~100件超の高い水準で推移。2月も最多の発生ペースを更新している。緊急事態宣言解除が見送られ、外出自粛や時短要請が引き続き売上を圧迫。年度末を控え、息切れ企業の増加で倒産はさらにピッチを上げる可能性が高い。リレーインタビュー第4弾は中小企業の経営環境について。
2021/02/22