デモンストレーション概念図

スカパーJSATは6日、平面アンテナ端末メーカーのKymeta Corporation(カイメタ社、本社:アメリカ合衆国)が開発した平面アンテナ端末 mTennau7ASM(Antenna Subsystem Module)を用いた大容量衛星通信のデモンストレーションを実施し、成功したと発表した。車両・電車・航空機・船舶などさまざまな移動体へ搭載できる。日本国内ではスカパーJSATの衛星通信回線を利用し、走行中も車載アンテナの向きを変えることなく双方向の通信を行うことが可能。災害時、携帯電話の利用が困難な状況・場所でも利用できるので、複数の車両に対するデータ同報通信や、災害時の人命救助活動に用いられる特殊車両などで活用できる。

車体の屋根に搭載した平面アンテナ端末。走行中も車載アンテナの向きを変えることなく通信を行うことができる

両社が実施したデモンストレーション通信には、アンテナの向きを変えることなくソフトウェアによって電波ビームの方向を制御できる、カイメタ社の衛星捕捉技術を活用した平面アンテナ端末mTennau7と、スカパーJSATの通信衛星JCSAT-5Aの衛星回線を使用。車体の屋根に搭載した平面アンテナ端末の自動衛星捕捉機能が自動的にJCSAT-5Aを捕捉し、走行中も車載アンテナの向きを変えることなく衛星通信回線を確立した。同車内からのHD映像伝送にも成功した。

(左)デモンストレーションに使用した車 (右)車の屋根に取り付けた平面アンテナ

同社は「“自動捕捉機能”“省スペース”という平面アンテナがもつ利点により、BCP 対策にも適している。誰でも簡単にすぐに利用できるという平面アンテナ端末と衛星通信がタッグを組み、今後の発展が予想されるIoT分野でも、衛星通信は『つなげる』開拓を進めていく」とする。

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(了)

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リスク対策.com:横田 和子