2020/09/25
事例から学ぶ
新型コロナの流行でクローズアップされたテレワークやオンライン会議。急速な導入が生産性の低下や不平等感の発生といった課題を生む一方、就業環境の改善やブランドイメージの向上に弾みをつける企業もある。「マナラ化粧品」の通販事業を行うランクアップ(東京都中央区、岩崎裕美子社長)は、一貫して進めてきた働き方改革の取り組みを生かしていち早くニューノーマルに対応。新規の施策や企画を打ち出して情報発信し、社員の働きがいを高めながら顧客ニーズに応えている。
ランクアップ
東京都中央区
いち早くテレワークにシフト
ランクアップが新型コロナウイルスの流行に備えた感染症対策を発表したのは2月3日。中国・武漢の様子が大きく報じられていた頃で、日本国内での感染確認はまだ二桁に満たなかった時期だ。
対策の目玉はテレワークシフト。在宅勤務を推奨するとともに、時差出勤も念頭に置いて勤務時間を5時~ 22時の範囲で柔軟に調整できるようにした。商談はテレビ会議に切り替え、出張や来客は自粛。マスク着用を義務化し、顧客イベントの中止も決断した。
これらの対策は、いまでこそコロナ環境下での働き方として多くの企業が導入。同社がいち早く対応を打ち出した背景には、数年前から進めてきたネットワーク環境の充実がある。
発端は東日本大震災だ。交通手段の途絶で複数の社員が数日間仕事のできない状況に置かれたことから、テレワークの必要性を痛感したという。
業態変化も重なった。5年前、通信販売のみだった販路を拡大。小売店に商品を卸すようになったことから、全国出張の必要性が生まれた。出張する営業社員にとって、パソコンは持ち運び容易なコンパクトサイズが好都合。そのことも、環境整備をあと押しした。
現在、約100人の従業員は全員パソコンを所有。セキュリティー対策も実施し、テレワークのテスト運用を開始しようというときに新型コロナウイルスの流行が始まった。「偶然にもタイミングが合致。ただ、天災に対する危機感があったから早い準備ができ、今回の対応につながった」と広報部の小林みかさんはいう。
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