2025/07/21
事例から学ぶ
「想定外」を乗り越える力

コカ・コーラ社製品の製造、販売、自動販売機のオペレーションなどを手掛ける、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社は、2024年の能登半島地震を機に、危機管理体制の再強化に乗り出している。直接的な被害は免れたものの、系列他社の被災や支援要請の集中を通じて、情報伝達や意思決定、業務の優先順位といった多くの課題が顕在化した。同社は今、グローバル基準の危機対応フレーム「IMCR」の再徹底を軸に、全社一丸の再構築に踏み出している。
コカ・コーラ社製品は、商品の企画研究および原液の製造を日本コカ・コーラ社が行い、コカ・コーラボトラーズ各社がこの原液を原料として購入し、製品を製造して販売している。フランチャイズである日本コカ・コーラとフランチャイジーである各ボトラー社の間には強い協力関係があり、これらを総称してコカ・コーラシステムと呼んでいる。
コカ・コーラボトラーズジャパンの事業エリアは、1都2府35県にまたがり、約40のコカ・コーラブランドのもと、600種類以上の製品を製造する。その販売量は日本のコカ・コーラシステムの約9割をカバーし、国内最大のコカ・コーラボトラーであるとともに、世界に225以上あるコカ・コーラボトラーの中でも、売上高でアジア最大級、世界でも有数の規模を誇る。社員数は、約1万4000人で、全国に17の工場を運用し、300以上の拠点を有する。

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