会議の冒頭、小此木担当相(中央)は国民への情報提供と冷静な対応も呼びかけた

内閣府は23日、群馬県にある草津白根山の噴火を受け関係省庁災害対策会議を開催した。気象庁は同日に噴火警戒レベルを入山規制の3に引き上げ。草津国際スキー場のロープウェイ山頂駅に約80人が取り残され、雪上車で下ろさせることがわかった。また、スキー訓練中の自衛隊員6人が雪崩に巻き込まれたという。

ロープウェイはスキー客が利用するもので、80人の大部分はスキー客。2人はゴンドラのガラスの破片で負傷している。ゴンドラは停電で動かないことから雪上車をピストン輸送し下山させる。山ろく駅の10人ほどの負傷者は既に病院に搬送されているという。

厚生労働省からはDMAT(災害派遣医療チーム)4隊派遣が報告された。群馬県庁にいる1隊以外は病院に派遣されている。自衛隊は派遣要請を受け、地上部隊80人などを派遣。また詳細を確認中だが、スキー訓練中だった自衛隊員6人が雪崩に巻き込まれたと報告があったという。

警戒が特に必要な2km圏内に人家はなく、避難指示・勧告はない。小此木八郎・防災担当大臣は会議の冒頭、「被害者の救助に全力を挙げている。周辺住民や観光客の安全確保へ関係機関と連携し、万全を期す。国民に火山活動の情報を提供し、冷静な対応を呼びかける」とした。

■ニュースリリースはこちら(気象庁・草津白根山の噴火警戒レベルを3へ引上げ)
http://www.jma.go.jp/jma/press/1801/23a/kusatu-shiranesan180123.html

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http://www.risktaisaku.com/articles/-/4610

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介