画像を拡大 2019年10月以降にSpecteeが覚知した火事・報知器作動・消防出動・大規模火災の月次件数。あくまでSNSにあげられた情報を同社が感知した件数だが、昨年11月以降明らかに多い

昨年から半導体工場の火災が相次ぎ発生、サプライチェーンの混乱によって電子機器を使った製品の生産が大きな打撃を受けている。一般住宅でも「ステイホーム」の影響からか、コンロ火災や電気火災の多発が問題化。ここへきては、栃木県足利市に続いて群馬県みどり市の森林火災が全国ニュースで報じられた。

コロナ禍のなかで火災が増えているのではないか――そう感じている人も多いかもしれない。

現在発表されている総務省消防庁の火災統計は2020 年9 月までだが、1月~9月の火災発生件数はむしろ前年同期より減少している。コロナ禍による生活環境、就労環境の変化が必ずしも火災に結び付いているとはいえない。だが、AIリアルタイム危機管理情報ソリューションを提供するSpectee(スペクティ)が覚知した火事・報知器作動・消防出動・大規模火災の月次件数をみると、昨年11 月以降、飛躍的に増加しているのがわかる【上のグラフ参照】。

同社の覚知件数はあくまでSNS の情報をもとに算出したものなので、統計上の火災件数とは異なっている。しかし、いわゆる「ヒヤリハット」も含め、火災の潜在リスクが高まっている可能性は否定できない。

3度目の緊急事態宣言が発出され、テレワークや在宅勤務、施設・店舗の時短営業や休業、防火・防災訓練や各種イベントの中止などによる経済社会への影響はさらに長期化、一部は常態化するとみられる。人の流れや動きが変わりリスクの条件が変化している、あるいは従来からの変化が加速しているのは確かだ。

「火災」を切り口に、あらためてリスクマネジメントの課題を考えてみたい。

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