6月15日、日大三軒茶屋キャンパスでの協定調印式。右から日大危機管理学部福田充学部長、世田谷警察署平山義典署長、日大三軒茶屋キャンパス角田憲良事務局長、日大スポーツ科学部益子俊志学部長

日本大学三軒茶屋キャンパスは、災害発生時に教室など構内の一部を警察の代替施設にする協定を世田谷警察署と結んだ。6月15日、角田憲良キャンパス事務局長と平山義典世田谷警察署長が協定書に調印。関東大震災から100年の節目を機に、地域防災への貢献活動を充実させる。

同キャンパスは2016年、東京・世田谷区に開設。耐震性・防火性の高い建物に水食料の備蓄、太陽光発電、マンホールトイレなどの防災機能を有し、帰宅困難となった学生や職員が数日間滞在できる。加えて行政機関の代替拠点化や住民の一時受け入れについても、貢献のあり方を自治体、警察・消防と連携しながら模索してきた。

今回の協定はその第一歩で、警察署の施設が地震などで被害を受けた際、大学構内の一部を救助活動や防犯活動の拠点にする。平山署長は「災害時は他県からの応援も見込まれ、活動にはある程度のスペースが必要。日大三軒茶屋キャンパスに賛同いただき、備えの一歩を踏み出せたことに感謝したい」と話した。

日本大学危機管理学部の福田充学部長は「南海トラフ巨大地震、首都直下地震がいつ起きてもおかしくないなか、大学キャンパスとして協定を結べたことは意義深い」と発言。「具体的にどう連携できるか、警察や世田谷区の方々とオペレーションレベルで意見交換し、実践していきたい」とした。今後も関係機関と連携し、さまざまな地域貢献のかたちを模索していく。