岸田文雄首相は8日、愛知県豊田市を訪れ、水道管理でデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めている市の上水運用センターを視察した。首相は記者団に「メンテナンス効率を向上させる上下水道DX技術について、今後5年程度で標準装備を進めたい」と表明した。
 豊田市は人工衛星のデータを活用し、漏水調査を実施する区域を絞ることで、費用削減や調査期間短縮につなげ、人工知能(AI)による水道管破損確率の予測も行っている。首相は8月にも水循環基本計画を改定し、水道管理でのDX促進を盛り込む考えを示した。
 愛知県と岐阜県にまたがる矢作ダムも視察。全国の1級河川を中心に、AIを活用した災害リスクの軽減に取り組む方針を強調した。 
〔写真説明〕モニターを見ながら、水道漏水を検知するデジタル技術の説明を受ける岸田文雄首相(左)=8日午後、愛知県豊田市の上水運用センター(代表撮影)
〔写真説明〕矢作ダムを視察する岸田文雄首相(右)=8日午後、岐阜県恵那市(代表撮影)

(ニュース提供元:時事通信社)