全国でクマによる人身被害が相次ぐ中、環境省は8日、クマなどが市街地に出没した際、発砲を認める条件や手順を示したガイドラインを公表した。市町村の判断で銃器の使用を可能にする改正鳥獣保護管理法が9月1日に施行されるのを控えた対応。住宅地に隣接する河川敷や建物内などにクマが立てこもり、こう着状態になっているケースなどを例示した。
 銃を使う場合について、周辺住民らに危害が及ばないよう、事前に発砲の向きをハンターと相談したり、警察と連携して通行を制限する区域を設定したりするなどの手順を明記。また、クマの生息域の調査や個体群の管理を強化するといった総合的な対策の必要性も指摘した。 
〔写真説明〕札幌市東区の住宅街に現れ、市内を逃げ回ったクマ=2021年6月

(ニュース提供元:時事通信社)