2024/09/22
防災・危機管理ニュース
【エルサレム時事】イスラエル軍は22日、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラがイスラエル北部の民間地域にミサイルやロケット弾など約115発を発射したと明らかにした。イスラエル軍はレバノン南部のヒズボラ拠点を広範囲に空爆して反撃。ロイター通信は、イスラエル軍の攻撃は昨年10月に交戦が始まって以降で最大規模と伝え、応酬が一段と激しさを増している。
AFP通信によると、ヒズボラはイスラエルの関与が濃厚なレバノンでの通信機器の一斉爆発に対する「最初の報復」と主張した。ヒズボラは22日未明から、レバノン空爆の拠点となっているイスラエル北部ハイファ郊外の軍事基地などをミサイルで攻撃。大半は迎撃されたものの、イスラエル側に負傷者が出ているという。
軍の声明では、イスラエル北部へは21日夜から22日朝にかけてミサイルやドローンなど約150発が飛来した。建物の被弾や破片の落下もあったが「大規模な被害は阻止した」と説明。ネタニヤフ首相は22日、「ヒズボラは想像しなかった打撃を被った。われわれは市民や都市に対する攻撃を看過せず、安全回復のため必要なことは全て行う」とけん制した。
軍はまた、ヒズボラの脅威から市民の安全を守るためとして、北部などを対象に集会などを制限すると発表。22、23両日は所定の時間内に避難できることを教育活動などの実施条件としたほか、集会の参加者は屋内100人、屋外10人までに限定した。
〔写真説明〕21日、レバノン南部で、イスラエル軍の空爆後に立ち上る煙(EPA時事)
〔写真説明〕22日、イスラエルの攻撃を受けたレバノン南部の集落から立ち上る煙(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)


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