2025/09/14
防災・危機管理ニュース
大阪・関西万博では、10月13日の閉幕を控え、連日多くの来場者が訪れている。残り1カ月間で最大の課題は会場の混雑対策だ。運営する日本国際博覧会協会は開場時刻や花火の実施の前倒しなどを通じ、雑踏によるトラブル防止を目指す。台風など豪雨を見据えた防災対策にも万全を期す。
9月の週末は午前中の来場予約枠がほぼ埋まり、終日予約できない日も出ている。協会の石毛博行事務総長は「できるだけ多くの方に来ていただきたいが、満足度の低い万博にはしたくない」として、混雑への対応を強化する方針だ。
13日からは、入場ゲート付近での混雑緩和のため、午前9時の開場時刻を10分前倒しして同8時50分とした。当初午後8時ごろだった花火の打ち上げも段階的に早めており、9月からは午後7時ごろになった。花火を見てすぐに帰宅する人、もう少し楽しんでから帰る人と、午後10時の閉場まで滞在する人に分散化を図る。
本格化する台風シーズンへの備えも重要だ。協会は、台風の規模や進路予想を踏まえ、必要に応じて屋外イベントの中止や閉場などを判断。帰宅困難者の発生を防ぐことで、来場者の安全確保につなげる。
8月13日には、万博会場に直結する大阪メトロ中央線が一時運転見合わせとなり、約1万1000人が会場で一夜を明かす事態となった。協会はこうした事例を教訓に、鉄道トラブル発生時は災害時と同様の扱いとする方針。災害対策本部を立ち上げ、迅速な対応を目指す。
〔写真説明〕大阪・関西万博の会場に向かう人たちで混雑する東ゲート前=13日午前、大阪市此花区
〔写真説明〕大阪・関西万博で多くの人が並ぶパビリオン=11日、大阪市此花区
(ニュース提供元:時事通信社)


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