2025/01/03
防災・危機管理ニュース
【ニューヨーク時事】ゴールドマン・サックスなど米金融大手が脱炭素社会実現に向けた連合体から相次いで離脱している。共和党のトランプ次期政権の発足を控え、ESG(環境・社会・企業統治)投資に批判的な同党を刺激したくないとの思惑があるとされる。金融機関による気候変動対策を推進する取り組みは曲がり角を迎えそうだ。
この連合体は「ネットゼロ・バンキング・アライアンス(NZBA)」で、2021年に発足した。参加する金融機関は50年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする目標の実現へ投資や融資などを加速することで合意。米JPモルガン・チェースやみずほフィナンシャルグループなど約140の金融機関が加盟している。
ただ、環境規制を嫌い、石油増産を目指すトランプ氏の復権が決まって以降、ゴールドマンを含む米4社がNZBAからの退会を決断。2日にはモルガン・スタンレーの脱退も明らかとなり、5社に拡大した。
各社が離脱に傾いたのは、共和党知事を擁するテキサス州などが24年11月に米資産運用大手ブラックロックなどを相手取って起こした訴訟がきっかけとされる。投資戦略が石炭供給を抑え、エネルギー価格上昇につながるとして、反トラスト法(独占禁止法)に抵触すると主張している。
ゴールドマンなども環境問題は重視しつつ、同党による訴訟は回避したい考えとみられる。
(ニュース提供元:時事通信社)
- keyword
- 気候変動
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
阪神・淡路大震災30年 いま問われるもの
日本社会に大きな衝撃を与えた阪神・淡路大震災から30年。あらゆる分野が反省を強いられ、安全を目指してさまざまな改善が行われてきました。しかし、日本社会にはいま再び災害脆弱性が突き付けられています。この30年で何が変わったのか、残された課題は何か。神戸大学名誉教授・兵庫県立大学名誉教授の室﨑益輝氏に聞きました。
2025/02/06
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/02/05
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/02/04
-
-
-
-
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方