2025/01/17
防災・危機管理ニュース
内閣府は17日、「社会意識に関する世論調査」の結果を公表した。現在の日本の状況について、悪い方向に向かっている分野を複数回答で尋ねたところ、「物価」と回答した人が70.8%に上った。同様の質問を始めた1998年調査以降で過去最高。内閣府の担当者は「物価高に不満を覚える人が多いことが反映されたのではないか」と話している。
物価の次に多いのは「景気」51.1%で、「国の財政」46.9%、「経済力」39.5%、「治安」37.1%が続いた。「防災」と答えた人が前回調査から10.2ポイント増の15.3%と急増した。昨年の能登半島地震や南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の発表が影響したとみられる。
現在の社会に満足していない点(複数回答)については、「経済的なゆとりと見通しが持てない」が最多の60.6%。次いで「若者が社会での自立を目指しにくい」26.9%、「子育てしにくい」26.1%、「女性が社会での活躍を目指しにくい」25.0%などの順となった。
国の政策に民意が反映されていると思うかとの問いには、「されていない」が73.6%で、「されている」は24.1%にとどまった。どうすれば反映させられるかについては、「政治家が国民の声をよく聞く」29.0%、「国民が政策に関心を持つ」19.0%、「選挙の時に自覚して投票する」14.5%などの回答が多かった。
調査は2024年10月3日~11月10日、全国18歳以上の3000人を対象に郵送で実施。有効回収率は59.2%。
〔写真説明〕2024年12月30日、東京・銀座を歩く人たち(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/09/02
-
-
-
ゲリラ雷雨の捕捉率9割 民間気象会社の実力
突発的・局地的な大雨、いわゆる「ゲリラ雷雨」は今シーズン、全国で約7万8000 回発生、8月中旬がピーク。民間気象会社のウェザーニューズが7月に発表した中期予想です。同社予報センターは今年も、専任チームを編成してゲリラ雷雨をリアルタイムに観測中。予測精度はいまどこまで来ているのかを聞きました。
2025/08/24
-
スギヨ、顧客の信頼を重視し代替生産せず
2024年1月に発生した能登半島地震により、大きな被害を受けた水産練製品メーカーの株式会社スギヨ(本社:石川県七尾市)。その再建を支えたのは、同社の商品を心から愛する消費者の存在だった。全国に複数の工場があり、多くの商品について代替生産に踏み切る一方、主力商品の1つ「ビタミンちくわ」に関しては「能登で生産している」という顧客の期待を重視し、あえて現地工場の再開を待つという異例の判断を下した。結果として、消費者からの強い支持を受け、ビタミンちくわは過去最高近い売り上げを記録している。一方、BCPでは大規模な地震などが想定されていないなどの課題も明らかになった。同社では今、BCPの立て直しを進めている。
2025/08/24
-
-
-
-
ゲリラ豪雨を30分前に捕捉 万博会場で実証実験
「ゲリラ豪雨」は不確実性の高い気象現象の代表格。これを正確に捕捉しようという試みが現在、大阪・関西万博の会場で行われています。情報通信研究機構(NICT)、理化学研究所、大阪大学、防災科学技術研究所、Preferred Networks、エムティーアイの6者連携による実証実験。予測システムの仕組みと開発の経緯、実証実験の概要を聞きました。
2025/08/20
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方