2025/03/01
防災・危機管理ニュース
【ケープタウン時事】南アフリカ・ケープタウン大学のハルーン・ボーラット教授は27日、時事通信のインタビューに応じ、米国が国際協調に背を向ける姿勢を鮮明にする中、世界秩序が再構築されつつあるとの見解を示した。再構築の一環として、日本に対してアフリカへの関与拡大を促した。ボーラット氏は南ア大統領経済諮問委員会メンバー。
トランプ米政権は、南アで2月に開催された20カ国・地域(G20)外相会合と財務相・中央銀行総裁会議に閣僚を派遣しなかった。「米国第一」を掲げ、対外援助の大幅削減を決めたほか、貿易相手国に高関税の「脅し」をかけている。
ボーラット氏は、圧倒的な経済力を持つ米国が「一部の主要なイニシアチブから手を引くと決めたため、日本や欧州、中国などは『新たなバランス』を見いだす必要がある」と指摘した。
米国の援助削減については、アフリカ向けは保健関連が中心だと説明。「サブサハラ(サハラ砂漠以南のアフリカ)諸国の貧困家庭に長期的な影響をもたらす」と懸念を示した。一方、援助削減は「アフリカ各国政府への『合図』だ」と述べ、これを機に、各国が財政健全化や事業環境の整備、民間投資呼び込みを進める必要性を訴えた。
日本は今年8月、横浜で第9回アフリカ開発会議(TICAD)を開催する。ボーラット氏は「TICADは新たなバランス構築の一環だ」と期待感を表明。その上で、アフリカで存在感を高める中国に加え、「日本が(中国と)同様の役割を担うことができる。日本には大きなビジネスチャンスがある」と強調した。
〔写真説明〕インタビューに答えるケープタウン大のハルーン・ボーラット教授=27日、南アフリカ・ケープタウン
(ニュース提供元:時事通信社)

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