2025/04/04
防災・危機管理ニュース
アウトドアや調理で使われるガスバーナー(ガストーチ)を使う際、ガス漏れでやけどを負ったり、周囲に引火したりする事故が相次いでいる。海外製の粗悪品が原因の場合が多く、製品評価技術基盤機構(NITE)は、ボンベ装着時に異常がないか確認するよう呼び掛けている。
NITEには2019~23年度、129件の事故報告があった。9割以上が火災事故で、重傷を負ったケースも4件あった。
バーナーとボンベの接続部分にあるガス漏れ防止用ゴムパッキンの不具合による事故が多い。22年2月には愛知県で、使用中にパッキンが収縮してガス漏れしたとみられる火災が発生。バーナーを傾けて使用した際に異常燃焼を起こしたケースもあり、20年5月には滋賀県の30代男性が軽傷を負った。
製品の不具合が原因となった76件の事故のうち、インターネットで購入した製品は63件を占め、製造元が特定された49件全てが海外製だった。
事故防止のため、NITEはバーナーをボンベに装着する前、接続部分などに異物が付着していないかをまず点検し、装着後はガス漏れの音や臭いがしないかを確認するよう呼び掛けている。信頼できるメーカーかどうかは、国内の連絡先が明記されているかや、装着するボンベが指定されているかなどで判断できるという。
また、ガスバーナーには今年2月から、国の安全基準を満たしている場合には「PSLPG」と呼ばれるマークの表示が始まった。26年2月以降はマーク表示がない製品の販売が禁止される予定で、NITEはマークも確認してほしいとしている。
〔写真説明〕ガス漏れで引火したガスバーナー(NITE提供)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/07/01
-
-
-
「ビジネスイネーブラー」へ進化するセキュリティ組織
昨年、累計出品数が40億を突破し、流通取引総額が1兆円を超えたフリマアプリ「メルカリ」。オンラインサービス上では日々膨大な数の取引が行われています。顧客の利便性や従業員の生産性を落とさず、安全と信頼を高めるセキュリティ戦略について、執行役員CISOの市原尚久氏に聞きました。
2025/06/29
-
-
-
柔軟性と合理性で守る職場ハイブリッド勤務時代の“リアル”な改善
比較サイトの先駆けである「価格.com」やユーザー評価を重視した飲食店検索サイトの「食べログ」を運営し、現在は20を超えるサービスを提供するカカクコム(東京都渋谷区、村上敦浩代表取締役社長)。同社は新型コロナウイルス流行による出社率の低下をきっかけに、発災時に機能する防災体制に向けて改善に取り組んだ。誰が出社しているかわからない状況に対応するため、柔軟な組織づくりやマルチタスク化によるリスク分散など効果を重視した防災対策を進めている。
2025/06/20
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方