小泉進次郎農林水産相は10日の閣議後記者会見で、随意契約による政府備蓄米の売り渡しで、大手・中小小売業者に対し、20万トンを追加放出する方針を発表した。内訳は、2021年産米を10万トン、20年産米を10万トン。21年産米の追加10万トンと、既に中小スーパー向けに受け付けて残っている約2万トンについては、11日午前10時から受け付けを開始する。
 20年産米の放出決定は初めて。21年産米が上限に達した後、申請を受け付ける。農水省は、20年産米の店頭価格は5キロ1700円程度になると見込んでいる。
 随意契約を結んだ大手小売業者の一部では、5月末から5キロ2000円程度の備蓄米が店頭に並んでいる。小泉氏は「売り切れも出る中で、追加投入したいところ(業者)に対し、安定的に出てくることをしっかりとお知らせしたい」と狙いを述べた。
 これまでに随意契約を結んだ小売業者も、事業規模に関係なく8月までに販売できる範囲で申し込みが可能だ。申し込みの上限数量は設けない。 
〔写真説明〕閣議後に記者会見する小泉進次郎農林水産相=10日午前、東京都千代田区

(ニュース提供元:時事通信社)