【ニューデリー時事】インド西部アーメダバードで12日午後1時38分(日本時間同5時8分)ごろ、地元航空大手エア・インディアが運航する旅客機が市街地に墜落した。ロイター通信は警察の話として、乗客乗員242人の大半と地上で巻き添えとなった人を合わせ290人以上が死亡したと伝えた。
 乗客の中から生存者1人が見つかったとの報道もある。当局が現地で原因の究明などに当たっている。
 エア・インディアの説明では、機体はアーメダバード発ロンドン行きの米ボーイング787型機。搭乗していた242人のうち、これまでにインド国籍が169人、英国籍53人、ポルトガル国籍7人、カナダ国籍1人と確認された。
 管轄する在ムンバイ日本総領事館によると、日本人が巻き込まれたとの情報はない。
 旅客機は空港を離陸してから数分後に墜落。インドメディアは住宅地とみられる現場から、黒煙が上がっている様子を伝えた。機体は墜落した際、医科大学の施設に激突したという。
 離陸直後に機長らが緊急連絡を発信したが、管制からの呼び掛けに応じなかったとの情報もある。エア・インディアは声明で「当局による捜査に全面的に協力する」と表明。ボーイングも「(エア・インディアと連絡を取り)支援する用意がある」との声明を出した。
 モディ首相はX(旧ツイッター)に「言葉では言い表せず、胸が張り裂けるようだ」と投稿。被害者支援のため関係当局などと連絡を取り合っていると説明した。エア・インディアはかつて国営だったが、2022年に政府が大手財閥タタ・グループへの売却を完了、民営化された。 
〔写真説明〕12日、インド西部のアーメダバードで、建物に突っ込んだとみられる旅客機の残骸(治安当局のX=旧ツイッター=投稿より)(AFP時事)
〔写真説明〕12日、インド西部アーメダバードの旅客機墜落現場で消火活動などを行う救急隊員(ロイター時事)

(ニュース提供元:時事通信社)