2025/09/19
カムチャツカ半島地震
7月30日、ロシア・カムチャツカ半島付近の地震による津波が日本列島に到達。太平洋沿岸部を中心に広い範囲で津波警報が発表された。揺れをともなわないなかで突然発表された警報に戸惑った企業も多いのではないか。今回、大きな被害はなかったが、南海トラフ地震では短時間でより大きな津波が襲う。教訓として残ったものは何か。企業の振り返りと専門家へのインタビューを通じ、津波対策の課題と改善点を探る。
企業は何が課題だったのか?
揺れの体感がないなかで発表された津波警報に、多くの企業が戸惑いを隠せなかった。安否確認、情報共有、避難や待機の指示などはどのように行われ、何が課題となったのか。危機管理担当者の声と対応事例から振り返る。
安否確認や避難の判断に迷い
遠方の地震による津波を対象にした初動ルールは、大半の企業が未整備だったようだ。「社員の安否確認や情報共有、避難をどうするか判断に迷った」という声が、本紙に複数寄せられた。
安否確認システムを使って情報を伝えたところも多かったが「発報のタイミングが難しかった」という声や、なかには「考え悩んだ末にあえて発報しなかった」という声も。
避難や待機の指示では「自治体の避難情報の把握に苦慮した」という振り返りが複数。また公共交通機関の長時間停止によって帰宅困難者が発生した企業からは「宿泊や早期帰宅など十分な対応ができなかった」という反省もあった。
顧客対応の面では、デイサービスを営む企業から「沿岸部に住む人以外は家族に迎えに来てもらったが、日中で連絡が取りづらかった。大きな震災になるともっと連絡できなくなる」という不安も。
同じく介護施設で、沿岸部の利用者を高台の別の施設に車で避難させた企業からは「今回は移動できたが、大震災時は渋滞で移動できないかもしれない」という懸念も示された。
事例から学ぶの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/05/05
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/04/28
-
-
-
サプライチェーン対策「行っていない」が49.7%~BCP策定状況は頭打ち、実効性に課題~
内閣府は、令和7年度における「企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」についての結果を発表した。2007年度から隔年で実施しているもので前回の令和5年度時点での調査以来となる。それによると、近年災害時などで課題になっているサプライチェーンの対策について、「サプライチェーン強靭化への取組を行っているか」との設問に対し、「行っていない」が49.7%と最も高く、次いで「行っている」が25.9%、「現在検討中」が20.7%となった。
2026/04/26
-
スマホ通知が号令、災害の初動対応訓練を開発
半導体製造装置大手の株式会社ディスコ(東京都大田区)は、平時のコミュニケーションツールを使ったさまざまな危機事案に対応できる初動対応訓練の仕組みを開発し、実践を続けている。メンバーが、危機を発生させる運営チームと対応チームに分かれ、業務中に突発的に危機事案を模擬的に発生させるとともに、通知を受け取ったチームは、即座に、訓練を開始する。リアリティーを追求した結果、たどり着いた手法だ。
2026/04/20
-
-
-






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方