5日の東京株式市場は、人工知能(AI)関連銘柄が主導する最近の急上昇による過熱感から売りが優勢になった。日経平均株価は一時前日比2400円超値下がりするなど急落し、5万円の大台を下回る場面もあった。終値は1284円93銭安の5万0212円27銭。
 4日の米国市場では、ゴールドマン・サックスなど複数の大手金融機関の経営トップが株価下落の可能性に言及したことなどで、ハイテク株が大幅下落。5日の東京市場でも、ソフトバンクグループ、アドバンテストはじめ最近の日経平均の急上昇を支えてきたAI・半導体関連銘柄の売りが膨らんだ。
 日経平均は10月1カ月で7478円(17%)上昇。過去200営業日の平均を20%超上回り続けるなど「スピード違反状態だった」(大手証券)と指摘する声も強い。このため、5日の下落について、市場では「自然なスピード調整」(同)といった見方が多かった。 
〔写真説明〕日経平均株価の終値を示すモニター=5日午後、東京都中央区

(ニュース提供元:時事通信社)