【カイロ時事】イスラエルのネタニヤフ首相は16日、米主導の和平案に基づきパレスチナ自治区ガザへの展開が予定されている「国際安定化部隊」に関し、創設までに必要な時間を示すことはできないと語った。地元メディアが閣議での発言を報じた。国際部隊駐留案に乗り気でないイスラエル政府の姿勢が改めて浮き彫りとなり、同案を推進するトランプ米政権に打撃となりそうだ。
 報道によると、ネタニヤフ氏は「ガザが非軍事化され、(イスラム組織ハマスが)武装解除されることが重要だ。そのためにわれわれは国際部隊の創設を容認した」と指摘した。米和平案に明記されている国際部隊にはインドネシアなどが派遣に意欲を示す一方、アラブ首長国連邦(UAE)など、ガザの混乱状況を考慮し派兵をためらう国もある。
 ネタニヤフ氏は、ガザに依然3人の人質の遺体が残されており、イスラエルは現在、「A段階(和平案の第1段階)を終えようと努力している」ところだと主張。10月に始まった停戦については、いつまで続くか「分からない」と語った。 
〔写真説明〕イスラエルのネタニヤフ首相=10日、エルサレム(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)