ドローンの遠隔操作により、クマの背後・側面への回り込みや全方位からの噴射ができる。

ドローンの開発とソリューションの提供を行うTerra Droneは、クマによる人身被害や市街地付近での出没が記録的水準に達するなか、上空からの広域探索とオペレーターの安全確保を両立する手段として、遠隔操作でクマよけスプレーの噴射が可能な「クマよけスプレー搭載ドローン」を販売する。学習能力の高いクマに対し、人や市街地に近づくと強い不快刺激があることを学習させ、最接近を阻止するもの。

同製品は、FPV(一人称視点)ジンバル式カメラを搭載し、上空からの探索で状況を素早く把握しつつ、オペレーターがクマと安全な距離を保ったままコントローラーの噴射ボタンでクマよけスプレーを噴射できる。クマの背後・側面への回り込みや全方位からの噴射ができるため、風向き待ちの時間を減らし、最小限の噴射での対応が可能となる。

クマよけスプレーは、トウガラシ由来の辛味成分「カプサイシン」を主成分とする非致死的な防護手段で、一般的な噴射距離は約5~10メートルとされる。カプサイシンが目・鼻などの粘膜に強い刺激を与えることで、人間の数千倍の嗅覚を持つクマを一時的にひるませ、突進や接近から退避する時間を確保できる。

同製品の飛行時間は約10分。サイズは390×390×390ミリメートル。電波距離は12キロメートル。電波は2.4ギガヘルツ帯。飛行モードはGPS Position飛行。今後さらなる改良を重ね、2026年3月を目途に飛行時間を約75分に延長し、赤外カメラ/可視光カメラを搭載した新モデルの開発を進める。

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リスク対策.com 編集部