2026/01/17
防災・危機管理ニュース
あの日の教訓を「次世代へ」。阪神大震災から31年を迎えた17日、追悼行事が開かれた神戸市中央区の公園「東遊園地」には、早朝から多くの人々が訪れた。友人や家族を亡くし、年齢を重ねた被災者。震災を知らない若い世代。それぞれの思いを胸に、発生時刻の5時46分に合わせて犠牲者をしのんだ。
同市中央区の男性(80)は、震災で家族を1人失った。「発生から30年を超えた今、もう一度向き合ってみよう」と初めて参加を決意。「若い人がたくさんいることに驚いた。震災後に生まれた人への世代交代が進む中、次世代へ語り継ぐことの重要性を感じた」と涙ながらに語った。
医療系パート従業員の重本晶子さん(47)=同市中央区=は、兵庫県芦屋市で被災。家族4人で住んでいた社宅は無事だったが、周辺の木造住宅のほとんどが全壊した。多くの友人を亡くし、「何で助けてあげられなかったのか」と今も悔やむ。「きのうのことのように思い出す。どうか元気で」とかみしめながら話した。
自営業の50代女性は、震災で神戸市兵庫区の自宅が半壊。追悼式には数回訪れたことがあるが、今年は初めて運営ボランティアとして参加した。「31年がたち、運営の人数が足りているか心配になった」と話し、「震災を思い出す場として、行事が長く続いてほしい」と語った。
震災を知らない世代の姿も目立った。神戸学院大現代社会学部1年の壷坂龍一さん(18)=同県姫路市=は、大学で防災について研究。災害を学ぶ身として、初めて足を運んだ。犠牲者には「日本の防災力発展に向けて頑張るので、どうか見守ってください」と語り掛けたという。
関西学院大4年の平松昂希さん(21)=同県西宮市=は大学に入って以降、毎年参加している。「今の生活があるのは被災した人たちが前を向いて踏ん張ってきたから。地震を経験していないからこそ、知る努力をしていきたい」と力を込めた。
神戸市立竜が台中学に通う女子生徒(15)=神戸市須磨区=は、祖父と2人で参加。今春から防災について学べる高校に進学するといい、「将来は災害支援を行う看護師になりたい」と話した。
〔写真説明〕阪神大震災から31年を迎え、地震発生時刻に合わせて黙とうする人たち=17日午前、神戸市中央区
〔写真説明〕阪神大震災の犠牲者を悼み、竹灯籠に火をともす親子=17日午前、神戸市中央区
〔写真説明〕阪神大震災で犠牲となった母親の銘板に向かって手を合わせる男性=17日午前、神戸市中央区
(ニュース提供元:時事通信社)



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