2026/02/14
防災・危機管理ニュース
【ダッカ時事】12日に実施されたバングラデシュ総選挙では、1991年の民主化後の政界をリードしてきたハシナ前首相と故ジア元首相の姿がなかった。権力を握ると互いに弾圧し合った両氏は2大政党の「女帝」として君臨。ジア氏の長男で、総選挙を制したバングラデシュ民族主義党(BNP)のタリク・ラーマン党首は、報復の連鎖を断ち切ることができるか手腕が問われている。
ジア氏は1945年に生まれた。独立戦争の英雄で大統領だった夫のジアウル・ラーマン氏が81年に暗殺された後、イスラム教の価値観を重視するBNPの党首に就任。91年の総選挙に勝利し、女性初の首相となった。
47年生まれのハシナ氏は75年のクーデターで、初代大統領の父、ムジブル・ラーマン氏が殺され、亡命生活を余儀なくされた。帰国後、世俗的なアワミ連盟(AL)の党首となり96年の総選挙でジア氏から政権を奪った。
両氏はいずれも政権を失った後に返り咲き、強権を発動。第2次ジア政権下の2004年には、ハシナ氏も参加したALの集会で爆発が起き、20人以上が死亡。過激派組織を通じたBNP指導部の関与がささやかれた。一方、09年に政権を奪還したハシナ氏は独裁色を強め報復。BNP幹部やその支持者が拉致・殺害され、ジア氏は事実上の自宅軟禁に置かれた。
ハシナ氏は24年の反政府デモを受け、隣国インドに逃亡。ハシナ政権崩壊に伴い、ジア氏は自由の身となったが、昨年末に持病の悪化で死去した。
英国から約17年ぶりに帰国し、ジア氏の後を継ぎBNPを率いるタリク・ラーマン氏は「未来志向の新しい政治文化の確立」を掲げ、報復の連鎖を断ち切ると表明している。しかし、BNPとALの支持者の対立は根深い。今回の総選挙で排除されたALは新政権に対決姿勢を取るとみられ、長年続いた政治の混乱を収拾する道筋は見えていない。
(ニュース提供元:時事通信社)
- keyword
- バングラデシュ
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/03/05
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/03/03
-
ネット風評被害を叩き企業の信頼を守る
ネット社会の「カイシャの病院」として企業の風評被害を治療・予防するソルナは昨年7月、代表交代をともなう事業承継を行いました。創業者の三澤和則氏が代表取締役を退任し、新たに安宅祐樹氏が就任。これまでのサービス価値をさらに高め、企業の信頼の基盤を保全していく構えです。新社長の安宅氏に事業承継の経緯と今後の展望を聞きました。
2026/03/02
-
-
-
-
-
-
-








※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方