政府は1月末付けで、災害時に発生する大規模な帰宅困難者への対応指針を見直した。2025年7月のカムチャツカ沖地震を受け改定に向けた検討を続けてきた。カムチャツカ沖地震では、国内で大きな揺れは観測されなかったものの、広い範囲で津波警報が発表され、沿岸部を中心に避難が呼びかけられた。警報の長期化や鉄道の長時間にわたる運転見合わせにより各地で帰宅困難者が発生し、一時滞在先の不足や情報提供の在り方が課題となった。

改定されたガイドラインでは、従来の大規模地震だけでなく、海外などで発生する「遠地地震」に伴う津波のほか、豪雨や暴風、停電、通信障害など、さまざまな要因で交通機関が停止するケースも対象に加えた。

自治体に対しては、状況に応じて柔軟に一時滞在施設の開設を判断することを求めている。また、津波警報や避難指示の解除後も鉄道の運転再開まで時間を要する場合があることから、解除情報や交通機関の運行情報を迅速かつ分かりやすく周知する必要があると明記した。

さらに、スマートフォンのアプリやウェブサイトを活用した施設情報の提供、多言語や「やさしい日本語」による情報発信の強化も盛り込んだ。政府は、自治体や事業者に対し、平時から備蓄や情報伝達体制の整備を進めるよう促し、災害の種類を問わず帰宅困難者が安全に待機できる体制づくりを目指すとしている。