原子力規制委員会は18日の定例会合で、原発の新規制基準で義務付けられたテロ対策施設「特定重大事故等対処施設」(特重施設)の設置期限を見直す方針を決めた。現行では原発本体工事の計画認可から5年以内となっているが、起点を原発の再稼働時にずらすことなどを想定している。期限内に設置できずに運転停止に至るケースが多いためで、今月9日に再稼働した東京電力柏崎刈羽原発6号機(新潟県)などで、停止を免れる可能性が出てくる。
 特重施設は、テロによる航空機衝突などに備え、遠隔で原子炉を冷やす機能を持つ。期限を過ぎた原発は運転できず、2020年には九州電力川内原発1号機(鹿児島県)が約8カ月間運転を停止するなどした。
 事業者側は19年、難工事のため期限の延長を要求。当時の規制委は認めなかったが、時間外労働の上限規制などを理由に昨年10月、期限を8年とするよう改めて求めていた。
 規制委の山中伸介委員長は18日午後の定例記者会見で「守れないルールを押し通すことは規制当局としてあるべき姿ではない」と強調。「(詳細は)今後の制度設計次第だが、規制緩和だとは思っておらず、継続的な改善と認識している」と述べた。 
〔写真説明〕記者会見する原子力規制委員会の山中伸介委員長=18日午後、東京都港区

(ニュース提供元:時事通信社)