2026/03/06
防災・危機管理ニュース
【ワシントン時事】米、イスラエル両軍による対イラン軍事作戦が激しさを増す中、米軍の弾薬備蓄を危惧する声が上がっている。複数の米主要メディアが弾薬不足を伝える中、米軍首脳は懸念の払拭に追われている。
「攻撃・防衛の双方において、任務を遂行するに足る十分な精密誘導弾がある」。米軍制服組トップのケイン統合参謀本部議長は4日の記者会見でこう強調した。会見に同席したヘグセス米国防長官も「イランはわれわれを持久戦で上回ることはできない」と訴えた。
しかし、ワシントン・ポスト紙は4日、「国防総省は開戦から1週間もしないうちに、精密兵器の備蓄を急速に消費している」と指摘し、特に迎撃ミサイルの枯渇から「数日以内に迎撃対象に優先順位を付けなければならない状況になる」と伝えた。
イランはイスラエルだけでなく、米軍基地がある湾岸諸国に対してもミサイルや無人機などで報復攻撃を実施。エネルギー関連施設や空港などを標的としており、各国は防衛の対応に追われている。
しかし、米国製の先進的な防空システムの「パトリオット」や「高高度防衛ミサイル(THAAD)」などの弾薬は高価で、生産能力も限られている。CNNテレビによると、湾岸諸国のうち少なくとも1カ国が迎撃ミサイルの不足に直面している。
米軍の対イラン攻撃がいつまで続くか明確でないことも、懸念に拍車を掛けている。ヘグセス氏は4日の会見で「4週間と言うこともできるが、6週間かもしれず、8週間、あるいは3週間かもしれない」とけむに巻いたが、明確な見通しのなさも反映している。
対イラン戦が長期化すれば、インド太平洋地域での米軍の弾薬備蓄の取り崩しにつながる可能性もある。このため、トランプ米政権は水面下で増産を検討。NBCテレビは、トランプ政権が防衛企業に弾薬を増産させるため、産業界を統制できる「国防生産法」の適用の可能性を議会と協議していると報じた。
〔写真説明〕米軍制服組トップのケイン統合参謀本部議長=2日、ワシントン近郊(ロイター時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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