BCP策定率は右肩上がりで上昇している(写真:Adobe stock)

帝国データバンクは、企業の事業継続計画(BCP)に対する意識調査を実施し、公表した。策定したと回答した企業割合を示す策定率は21.4%で、2025年5月の前回調査から1ポイント増加。調査を始めた2016年以降で、過去最高となった。ただ、策定率をめぐっては大企業と中小企業との間の「規模間格差」が依然として大きく残っているほか、策定率の伸びも鈍化する傾向が示されている。帝国データバンク情報統括課は「企業が策定に至らない理由や課題は多くが共通化しており、そうした課題への早期の対策、支援が求められている」と話している。

調査は、全国の2万2749社を対象に、5月中旬から下旬にかけてインターネットを通じてアンケートを実施した。集計をまとめて分析し、このたび、結果を発表した。

アンケートでは1万521社から有効回答を得て、回答率は46.2%だった。帝国データバンクでは、2016年4月に起きた熊本地震を受けて、翌5月に同様の調査を開始。その後、毎年5月に継続して行っており、今回で11回目となる。

未策定率は4割超

BCPについて策定していないと回答した企業(未策定率)は40.7%で、前年比0.8ポイント減だった。また、策定していると回答した企業(21.4%)に「現在、策定中」(7.2%)、「策定を検討している」(21.9%)を加えると、50.5%に達し、半数を超える企業が導入に前向きな姿勢を示している。

策定率は2016年が15.5%。2017年には、過去最も低い14.3%に低下したものの、2018年(14.7%)、2019年(15%)と右肩上がりとなり、2020年(16.6%)、2021年(17.6%)、2022年(17.7%)、2023年(18.4%)、2024年(19.8%)、2025年(20.4%)と推移してきた。

帝国データバンク情報統括課の中村俊佑氏は、策定率の上昇傾向について「2017年以降は、コロナウイルス、ロシア・ウクライナ戦争や中東情勢の変などの地政学リスク、トランプ関税、サイバーリスクの高まりなどを身近に感じることが多くなってきたためだ」とみる。