コロナ禍で社会の状況が日々変わる中、ビジネスリーダーは、いかに困難な状況を乗り越え、成果を挙げていくことができるのでしょうか。危機時代におけるリーダーに求められる能力について、名だたる大企業の研修を数多く手掛けるリーダー育成コンサルタント会社のマッキニーロジャーズ・ジャパン代表取締役の岩本仁氏に伺いました。

(写真:イメージ)

マッキニーロジャーズは、英国軍で開発された最新マネジメント理論、ミッションリーダーシップをビジネスに応用するために1999年、ロンドンで設立されました。日本でも英国大使館の支援を受け、企業の事業変革と経営幹部養成をサポートしています。もともとは、軍隊のリーダーシップからきている会社で、創業者であるダミアン・マッキニーは、イギリスの特殊部隊の元指揮官で実際にイラクや紛争地帯で指揮を執ってきた軍隊のOBです。われわれは世界中にオフィスがありますが、その中で働いているシニアコンサルタントのうちの約7割が、実際にイラクやアフガニスタンで戦場の指揮をとった指揮官、将校のOBとなっています。彼らが実際に体験したことと、私のようなビジネスバックグラウンドの人間が一緒になって作った会社が「マッキニーロジャーズ・ジャパン」です。

私自身は、軍人ではありません。ずっと外資系のマネジメントサイドの仕事をしてきました。実は2004年に、日本で最初のマッキニーロジャーズのクライアントになったのです。自分の会社を立て直すためにダミアンに声をかけて、それが縁となり、2008年から、今度はこちらサイドでリーダーシップを教える、啓蒙(けいもう)するという立場に立っています。

弊社が支援している企業の業種はさまざまです。基本的には大企業が多いですが、国籍も全くバラバラです。何が共通かというと、リーダーのパフォーマンスを重視している会社が多いということ。それから何よりも、一人一人の社員の力を引き出すことによって、会社の業績が変わる、そう信じている会社、あるいは信じている経営者の方から声をかけていただきサポートをしているというのが、現在のわれわれの活動です。