2019/03/13
講演録
「企業風土」は、BCP定着のバックボーンとして非常に重要です。分析の結果、BCP定着の原因要素として、「企業風土」から4つの要素「全社情報共有」「社員の一体感」「社内の風通しが良い」「現場に権限付与」が出てきました。このような「企業風土」が「BCP環境」に影響を与え、BCP定着を後押しする原因要素として働いていることが分かりました。
私の調査分析でやや意外な発見だったのは、BCPを定着させている企業のトップの方が、BCPの定着によって、BCPや災害対策とは別に、平常業務で幅広いメリットを生じていると認識していることでした。この点を分析した結果、BCPの定着が原因となって、「営業上のプラスになった」「信用力が上がった」「業務の改善につながった」「人材開発になった」「取引先との関係も深まった」といったメリットが発生している結果が確認されました。これらの幅広い利点が発生していることは、間違いなく、「会社が強くなっている」と言えると考えます。
ISOのBCPの規格では「事業継続は企業の能力」としています。その能力とは、組織をまとめて同じ方向に力づけ、トップと社員が一丸となって、それぞれを活性化させることではないかと思います。
(了)
※このシリーズを終了します。
- keyword
- BCP
- アニコム損害保険
- 東京都中小企業振興公社
講演録の他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/09/15
-
-
-
-
防災は面白くないと広がらない
地震が起きたとき、スマートフォンに通知された情報を頼りに避難を判断することが多いだろう。緊急地震速報の情報から、いまどのように動くべきかを判断できる、そんな身近な危機管理を習慣づけた1 社が、アールシーソリューション(東京都新宿区)だ。2010 年に提供開始したスマートフォンアプリ「ゆれくるコール」は、緊急地震速報を受信できるアプリとして多くのユーザーが利用している。代表取締役の栗山章さんは、数多くのユーザーに防災の重要性を広めてきた一方で、ビジネスとして成り立たせる難しさにも直面してきたという。これまでのサービス開発の経緯や、防災ビジネスへの価値観を聞いた。
2026/09/09
-
被災施設への再入場判断「戻ってはいけない」では解決しない避難後の問題
大地震が発生し、安全な場所へ避難して一息つくと、人々には「ひとまず危険のピークは過ぎた」という根拠なき安心感が芽生える。そして、さまざまな理由で「避難してきた場所に戻りたい」といった気持ちが生じる。しかし、被害がどの程度なら戻ってよいのかについての明確なルールや事例は、どこを探してもあまり見当たらない。 国には応急危険度判定という仕組みや、施設管理者が建物を緊急点検するための指針などもある。が、これらは避難直後の「戻りたいニーズ」に応える仕組みではない。ここに、避難直後の「再入場」という古くて新しい問題がある
2026/09/09
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/09/07
-
-
-
暗黙知を形式知へ、10年の徹底改善が生きた
熊本市の工務店・新産住拓株式会社(小山英文社長)は、2016年の熊本地震や近年相次ぐ豪雨災害を通じて災害対応を磨き上げてきた。発生当日は、約3割の社員が定休日で社長も不在という条件下にもかかわらず、地震発生から50分で社員の安否確認をおおむね完了し、2時間後にはホームページや顧客専用サイトで被害受付を開始した。
2026/08/24





※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方