2019/03/29
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
広げよう、家具固定の輪
先日、国士舘大学の防災・救急救助総合研究所のシンポジウムに登壇した際、この賃貸住宅の原状回復義務免除について発言しました。その話題の中で、登壇者の同大講師、月ヶ瀬恭子先生がこんなことをおっしゃっていました。
https://research-db.kokushikan.ac.jp/kouhp/KgApp?kyoinId=ymbygdgyggy
「学生たちは、学内で防災に取り組み、地域とも連携して災害に対応できるよう学んでいます。でも、入学に際し、家を借りる場合、学費も考えると安い住居を探してしまいます。そうなると、耐震性に問題があったり、賃貸であることから家具の転倒防止はできません。安い物件を選びたくなる気持ちもわかりますが、学生たちの夜帰る場所は、学生の命が守られる場所であってほしいです」。
国士舘大学では、防災・救急救助総合研究所を設け、全学部開講のカリキュラムの中で防災の基礎知識の普及を図り、防災リーダー養成に取り組まれています。
https://www.kokushikan.ac.jp/research/DPEMS/
こんなに頑張ってくださっている学生たちなのに、夜間に被災した場合、地域を守るどころか、学生たちの命が危険にさらされるなんてあってはいけないと思います。
だから賃貸物件であっても、耐震性や家具の転倒防止実施はどんなに地味でも譲れない、大切なこととしてもっと広がってほしいのです。
地味と言われながらも実現してくださった旭化成ホームズさんに感謝の気持ちを込めつつ、これが標準となるほど広がってほしいと願います。そして、企画が派手か否かの地味ではなく、賃貸物件でも家具の転倒防止や災害対策が、「『あたりまえすぎて』地味だね」と言われるよう常識が変わればいいのになと願っています。
自治体が賃貸公営物件の原状回復義務免除を推進することで、民間の常識も変えることができますし、住民の常識も変えていきます。今現在の家具固定の実施件数が例え多くなくても、常識を変えるための方策ですので、こちらも引き続き実施する自治体が増えることを願っています。
(了)
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