写真を拡大 徳丸氏が指摘する、安全なキャッシュレス決済に必要な考え

利便性優先、難易度高い設計

7月1日に始まったセブン&アイ・ホールディングス(以下7&i)のキャッシュレス決済サービス「7pay(セブンペイ)」は、翌日には不正利用の問い合わせがあり、8月1日にはサービス廃止を決定、9月30日に終了する異例の事態となった。訪日外国人対応や消費税還元対応のため増えるキャッシュレス決済に潜む問題点を、イー・ガーディアングループのEGセキュアソリューションズの代表取締役を務める徳丸浩氏に聞いた。

徳丸氏は今回の攻撃の内容について、「7&iは攻撃者が他のサイトで入手したIDとパスワードを入手し、ハッキングを仕掛けるリスト型攻撃の可能性が高いという分析だったが、被害者の証言からは考えにくい。意識的に他のサービスと違うパスワードを設定したり、チャージ用のパスワードは別にしていたりというユーザーの声もあったが、7&iがサービスをやめてしまうため、今後新たなことが発表されることは難しい」と述べた。不正ログインの問題では2011年にソニーのオンラインサービスである「プレイステーションネットワーク」の事例があり、日米で大問題となった。この際はサービス継続のためにソニーが詳細な報告を行ったが、「サービス廃止となるとそこまでの調査は今後見込めない」と徳丸氏は予想した。

また徳丸氏は7payのログインについて、「7&iの買い物サイトと共通のIDとパスワードが使用できたほか、SNSなど他サイトの情報による認証も可能だったが、こちらの実装に問題があった」と述べ、決済機能単独アプリでなく買い物アプリに決済機能を載せる方式を採ったことも含め、利便性のみを優先し、安全性に対するバランスを欠いた設計となっていた面を指摘した。