2019/08/20
インタビュー
利便性優先、難易度高い設計
7月1日に始まったセブン&アイ・ホールディングス(以下7&i)のキャッシュレス決済サービス「7pay(セブンペイ)」は、翌日には不正利用の問い合わせがあり、8月1日にはサービス廃止を決定、9月30日に終了する異例の事態となった。訪日外国人対応や消費税還元対応のため増えるキャッシュレス決済に潜む問題点を、イー・ガーディアングループのEGセキュアソリューションズの代表取締役を務める徳丸浩氏に聞いた。
徳丸氏は今回の攻撃の内容について、「7&iは攻撃者が他のサイトで入手したIDとパスワードを入手し、ハッキングを仕掛けるリスト型攻撃の可能性が高いという分析だったが、被害者の証言からは考えにくい。意識的に他のサービスと違うパスワードを設定したり、チャージ用のパスワードは別にしていたりというユーザーの声もあったが、7&iがサービスをやめてしまうため、今後新たなことが発表されることは難しい」と述べた。不正ログインの問題では2011年にソニーのオンラインサービスである「プレイステーションネットワーク」の事例があり、日米で大問題となった。この際はサービス継続のためにソニーが詳細な報告を行ったが、「サービス廃止となるとそこまでの調査は今後見込めない」と徳丸氏は予想した。
また徳丸氏は7payのログインについて、「7&iの買い物サイトと共通のIDとパスワードが使用できたほか、SNSなど他サイトの情報による認証も可能だったが、こちらの実装に問題があった」と述べ、決済機能単独アプリでなく買い物アプリに決済機能を載せる方式を採ったことも含め、利便性のみを優先し、安全性に対するバランスを欠いた設計となっていた面を指摘した。
- keyword
- キャッシュレス
- サイバーセキュリティ
- イー・ガーディアン
- EGセキュアソリューションズ
- 徳丸浩
- 7pay
インタビューの他の記事
おすすめ記事
-
令和8年熊本地震 猛暑の被災地で熱中症を避ける
最大震度7を記録した令和8年熊本地震。熊本県内では400超の避難所が開設され、約9千人が避難している(29日時点)。真夏の避難生活は、熱中症の危険性を確実に高める。しかもこれからは、猛暑・酷暑下での復旧活動が本格化し、多くの人々が被災地で活動する。現地で熱中症をどう防いだらいいか。熱中症と災害医療に詳しい、さいたま赤十字病院高度救命救急センターの席 望医師に対策を聞いた。
2026/07/30
-
令和8年熊本地震 広がるデマ、どう見分ける?SNSとの向き合い方
28日に発生した最大震度7を記録した熊本地震では、早くも豪華寝台列車「ななつ星」が脱線したなどのデマ情報が広く拡散された。災害のたびに、広くSNSで拡散される情報にどう向き合えばいいか。デジタル空間の情報分析を専門とする Japan Nexus Intelligence の竜口七彩氏に聞いた。
2026/07/29
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/07/28
-
-
事例研究で有事に備え、組織の体質改善で形骸化を防ぐ
組織レジリエンスの強化やサイバーセキュリティーの向上、サプライチェーンの強靭化など、危機管理やリスク管理担当者が関与する領域は年々拡大している。変化する社会状況にあわせ、担当者はどのように学び、備え、対応することが求められるのか。森総合研究所代表の森健さんは、自治体と企業で危機管理担当者としての経験を積み、現在はコンサルタントとして、企業や団体の危機管理の支援を手がけている。自身の経験を踏まえ、危機管理の担当者にどうアドバイスしているのか、話を聞いた。
2026/07/27
-
-
-
-
-







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方