ANAの対応

伊丹空港ではX線検査担当者はナイフを発見し、目の前に出されたけれど開披(荷物の中身を確認する)担当者が旅客へ返却してしまいました。羽田空港ではそもそもX線検査担当者がナイフを発見することができませんでした。この件については「保安検査会社が~」とか「保安検査員は~」とか、すでにいろいろと語っている方がいらっしゃいますのでそちらにお任せすることにして、再発防止策についてはANAがレポートの中に記載しています。以下、その内容です。

【ANA 全就航空港】
以下の再発防止策を即日で実施いたしました。
(1)事象の内容と重大性の周知
(2)空港保安責任者による緊急連絡体制の再点検
(3)上記のような事象が発生した場合の対応手順の再徹底
【全委託先警備会社】
以下の再発防止策を、大阪伊丹空港は即日、羽田空港は10月1日に実施し、また10月2日には全委託先警備会社に対し、速やかに実施するよう指示いたしました。
(1)事象の内容と重大性の周知
(2)機内持込制限品に少しでも疑義がある場合の開被検査の再徹底
(3)機内持込制限品を検出した場合の対応手順の再徹底
(出典:https://www.ana.co.jp/group/safe/pdf/report20191008.pdf

人が対応する以上、ミスは起こります。人ではなく機器やシステムによる対応でも、バグは起こります。こうした事案を発生させないための防止策に加え、発生してしまった後の対応を関係者全員がしっかりと理解しておくことまでがセキュリティ対策ですから、この内容を本当に徹底していただきたいですし、ANAならできるはずと期待しています。