2019/12/27
危機発生時における広報の鉄則
捨て台詞で退出、被害者見失ったあぜんとする態度
12月18日、かんぽ生命不適切販売に関する記者会見が開催されました。特別調査委員会の報告書が公表されたことを受けての会見でした。登壇したのは日本郵政の長門正貢社長、かんぽ生命保険の植平光彦社長、日本郵便の横山邦男社長のトップ3名。この問題、最初の会見は7月31日、2回目は9月30日で、この2回はどこから質問が飛んできても「第三者の目で調査してもらい、どこを反省すべきか明らかにする」、経営責任についても「最終報告書が出た段階で明らかにする」と先延ばしの模範的な回答をしていました。非公式な場での発言についても「公式見解は〇〇だ」と切り返すなど隙のない態度でした。
3回目の今回は、報告書についての見解、反省、経営責任を明確にする場であることが求められました。しかし、出てきた言葉は「報告書を受け取ったばかりで読んでない」です! この言葉にはあぜんとしました。それでは何のために記者会見しているのか全く分からないからです。案の定、質疑応答が平行線。2時間経ったところで司会が会見を打ち切りのアナウンスを出したところ、報道陣から怒号が飛びました。それに対して長門社長は「最初に調査委員会から2時間説明した。私たちも2時間やった。今日は案件の報告。これ以上、これ以下でもない」。捨て台詞は「報告書もらって、朝からずっと取締役会だったんだ!」と反論し、攻撃的な表情。おわびの気持ちではなく怒りの印象を残して立ち去りました。記者の背後にいる被害者を完全に見失った最悪の会見になってしまいました。報告書読まずに記者会見という設定に問題がありました。とりあえずやっておけば説明が減るとでも思ったのでしょうか。理解しがたい会見でした。
記者の質問を意図的にはぐらかす不誠実さ
関電の金品受領問題では3回記者会見が行われました。最初に開かれた9月27日の会見は最も不誠実でした。処分者がいたのに発表しなかった理由を記者から聞かれ「再発防止を講じていく」と回答になっていない回答を何度も繰り返しました。「答えになっていない」と言われても平然と型通りの文書を読み上げて同じ回答。事実だけでなく、質問にさえ向き合わない態度が見ていて不快でした。しどろもどろの会見の方がよほど誠実に見えます。反省や後悔がない不誠実な会見になりました。会見時間を夕方に設定してそれまでに求められる説明責任にどう向き合うかじっくり組み立てればよいものを午前11時に早々に会見したところからすると、とりあえず早く会見すればいいだろう、といった安易な考えが透けて見えました。
皆さんからはどう見えましたか。2019年不祥事解説の動画を前半だけオープンにします。考察しましょう。
http://u0u0.net/RGra
(了)
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