2017/01/20
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
電気火災に特化した対策「感震ブレーカー」。意外なアレとセットにするのがおススメ
電気火災に特化した対策といえばこれ。防災・減災関係者にはよく知られているけど、まだ普及は弱いかなあと思う「感震ブレーカー」です。
災害時に気が動転していたり、すぐ避難する必要があるなど、ブレーカーを落として避難するというのが難しいケースがあります。だから、地震発生後に自動でブレーカーを落とせる感震ブレーカーがすすめられています。
これを講演で紹介するのは、ちょっと楽しいです。なぜって「揺れを感知?」「自動?」「どんな最先端装置?」と、皆さん想像をたくましくされるので。
でも簡易型の感震ブレーカーは、「おもり玉」が揺れでぽとっと台座から落ちて、ブレーカーにつけた紐と一緒に下に落ちるから電気も落とせるという極めて原始的な(笑)装置です。「え?!」と驚いてもらえることうけあいです♪
シンプルなアイデアで防災・減災できるのが素敵ですよね!
と、ここまでは、防災・減災に詳しい人ならよくご存知の内容だったと思います。
でもですね。講演をしていると、内閣府のリポートにもでてこないような事例をお聞きする機会もたくさん頂けるので、やはり、生の声ってすごいなあと思うのです。
簡易型の感震ブレーカーですが「つけたけど、おもりが地震ではなくても落ちてしまうので、はずしてしまった」という声もお聞きしました。
シールなどの接着がうまくいってないのかなと思うケースもあるのですけど、以下の原因は防災・減災が専門ですって人でも、気づきにくいかもしれないと思っています。
それはブレーカーがある家の位置に関係しています。ブレーカーの近くにわりと置かれているもの、なんでしょう?わかりますか?
もちろんすべての家が同じ配置ではないのですが、ブレーカーの近くに洗濯機があるお宅が多いのです。
で、その洗濯機ですが、みなさんはお洗濯を自分でされてますか?されているのであれば、ついうっかり洗濯機をガタガタするまでまわしちゃったなんて人もいるのでは?洗濯機がいつもより揺れる場合って、たまに?まれに?よく?日常では、あるんですねー。
その時、感震ブレーカーが落ちてしまったり、繰り返される洗濯機の振動で、接着が弱くなり、ついに落下・・という事態が起こるのです。
だから!
感震ブレーカーには、ぜひ洗濯機の振動防止もセットで設置してほしいと思っています。
振動防止には、あの防災グッズが役立ちます。ゲル状のマット。
これを使えば、普段の洗濯音も小さくなりますよ!洗濯機は身長よりも低いケースが多いので、転倒防止グッズを利用する方は少ないのです。
でもマンションでは、上層階に行くほど揺れますからね。音対策と地震対策、兼用で使っていただくことはおすすめです。
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